2020年式のZX-10RRは500台限定で更に高額ハイスペックモデルとなる事をKRTのギム・ロダが示唆


今季のWSBKでパニガーレV4Rとアルバロ・バウディスタが今まで行われた11レースで11勝を挙げていることから、Kawasaki Racing Team WorldSBKのチームマネージャーであるギム・ロダ氏がRadio Marca のインタビューで、カワサキが2020年以降のZX-10RRがどのような展開になっていくのかを匂わせるような発言をしています。
ロダ氏は、この話題にあまり触れたくなかったようで決定的なコメントは残していませんが、2020年以降のZX-10RRがどんな展開で販売されるのか非常に気になるコメントを残していますので紹介したいと思います。


Kawasaki Racing Team WorldSBK チームマネージャー ギム・ロダ氏のコメント

2020年までに、今後のモデルと将来のバイク生産計画を見直さなければなりません
小規模生産モデルを作るという点では、ドカティと同じ哲理で取り組むことができるでしょう。
2年前、私たちは既にZX-10RRを手にしていました。
何かができるかどうかを確認する必要があります。

今、内部で話されているのは、決して諦めずジョニーにバウティスタに立ち向かうことができるバイクを提供するという私たちの決意です。
我々は、世界選手権に勝つために必要な条件をバイクに適合させる必要があります。

今後の話はさておき、士気はProvec Racingチームの中で史上最高レベルにあります。
チームの皆が、できるだけ早くアルバロとドカティをロープに押し付けようとしています。」

と、ギム・ロダ氏はコメントしています。



カワサキは以前、ドカティがパニガーレV4Rに積んでるエンジンがMotoGPで使われてるエンジンとほぼ同じで、レギュレーションの穴を潜り抜けた高価なパーツを沢山使っていると抗議の声を上げていたことがありました。

現在WSBKに参戦可能な市販車は、車両価格が40,000ユーロ(約500万円)以下で、生産台数が500台以上のバイクです。
ざっとヨーロッパの各メーカーのバイクの値段を調べた限り、RSV4 RF が24,409ユーロ、YZF-R1M が26,899ユーロ、ZX-10RRが27,675ユーロと、ドカティ以外のメーカーが2万ユーロ台での販売に対し、パニガーレV4Rが39,990ユーロと車両設定価格ギリギリで販売しています。

ギム・ロダ氏のコメントに「小規模生産モデルを作るという点では、ドカティと同じ哲理で取り組むことができるでしょう。」とあるように、パニガーレV4Rと同じようにカワサキが40,000ユーロに近い価格のZX-10RRを販売することは、ほぼ確実と見ても良いかもしれません。

また、依田 一郎氏もメディアの取材に対して、ドカティと競争するために全く新しいZX-10RRをスタートさせるべきである」とコメントしているそうなので、かなり気合の入ったモデルになることは間違いないでしょう!

カワサキの偉い人達が言ってるし、間違いないでしょう。
そうしないとパニガーレV4Rに勝てそうもないですもんね・・・

となると、日本円にして500万円近くの価格になりますね・・・
カワサキがドカティの後を追って500台限定の高額ハイスペックモデルを販売するとなると、他メーカーもドカティやカワサキの後を追うのは自然な流れとなりそうです・・・
とても私には手が届かない価格になってしまっているので、何とかレギュレーションの車両設定価格を下げて欲しい所です。


普段であれば、来年販売するバイクは今頃完成していて当然な時期なのですが、恐らく500台限定のZX-10RRに関してはパーツの素材の見直しや、突貫工事で構造変更が行われている可能性もあります。


私の記憶で思い出したことがあるのですが、2004年のZX1000C型は発売時に175psで発売されましたが、2003年に情報がリークした時は160馬力くらいだったと思います。
同じく2004年にフルモデルチェンジを迎えたCBR1000RR(SC57)も情報がリークした時は、それくらいの馬力だったのですが、YZF-R1 (5VY)が他メーカーより一番先に172psで発売すると正式にアナウンスがあった途端に、カワサキとホンダから慌てて170馬力越えの数字が発表された記憶があります。
実際には当時リークされていた情報が間違っていただけ かもしれませんが、ZX-10R(ZX1000C型)はナイフのように吹け上がるエンジン特性が強烈で、各バイク雑誌も「初心者にはオススメできない」と言うような内容が掲載され、2005年にマッピングが変更され扱いやすくなりました。

実際には発売前にリークされていた馬力の情報が間違っていただけ かもしれませんが、もしカワサキが2004年当時に突貫工事でパワーを上げて販売していたとしたら、2020年型のZX-10RRも常人には扱いにくい、思いっきりレーシーに振ったバイクになるかもしれませんね。
※あくまでも私の想像です。

果たして、2020年型のZX-10RRは他のグレードとどう違い、どの様なバイクになるのでしょうか!?
とても買えそうにないですが、非常に楽しみです!!




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コメント

  1. WRC参戦のホモロゲーションを取得ためだけに限定生産されてたランエボやインプSTiの加熱っぷりを思い出すな


    ホンダもRC213V‐Sをデチューンして39,999ユーロで発売しよう

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    1. コメントありがとうございます。
      私はたまにJスポで放送されているWRCを流し見する程度で、4輪に関しては全く知識が無いのですが恐らくその様な感じになるかもしれませんね・・・・
      ドカティに優遇があるかどうかは何とも言えないところですが、レギュレーションで定められた車両価格を40,000ユーロより下げる可能性は低いと思いますので、バイクの販売価格上昇は避けられないような気がします。
      ホンダはRC213V-Sを低価格で販売しろとは言いませんが、V4マシンを復活して欲しいと私も思います。

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  2. やけっぱちな意見で恐縮ですが、200万円でも買えません・・

    (苦しまぎれですが、現実スペアホイールだけでも2~3セット、ハンドルステップ回り他、サーキットには用意してますし・・)

    プロになれませんし、全日本参戦もできません、が! 自分なりにタイムと向き合い、真剣に楽しみたいだけなのです。

    ですので、プロダクション世界一なのですから、500万円といわず!1000万(SPモデル)に引き上げ案もどうかとw
    注目も集まるかもしれません。メーカー撤退したりして・・・。
    富裕層は想像以上に存在します。とあるサーキット走る時、別枠でMV〇〇〇タ御一行様が金メッキパーツ(マジです)光らせながらゆっくり走ってましたw

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    1. コメントありがとうございます!
      私も200万でも買えません・・・
      私も同じようにサーキット走行を楽しんで、エリア選手権などのレースに出たりするわけでは無いのですが、やはりハンドルやステップ回り、スペアホイールは予備で欲しい所ですよね・・・
      来年から全日本ロードレースのST1000クラスが始まるわけですが、ここまで車体価格が高すぎると、とても個人でエントリーできるレベルでは無いですし、市販車バイクで争う最高峰レースのWSBKのレギュレーションが各国の国内選手権のレギュレーションに影響を与え、その影響からメーカーの生産計画にも影響を与えます。
      最終的にバイクユーザー全員に少なからず影響を与えるので、どの選手権よりもシッカリとした規則作りをして欲しいと思います。

      バイクの値段が最近高すぎるので、私も4年後くらいに600ccに乗り換えを検討中です。
      お金溜まればの話ですが・・・

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  3. 正直この流れは販売価格を元にした開発の流れを無視した、採算度外視のチキンレースになるのでは…と思います。ドゥカティからすれば「勝てないパニガーレ」は許すまじで薄利多売叉は赤字であろうと勝つまでは手を緩めないというか。カワサキも「そっちがその気ならこっちもやってやんよ」ではないですが企業としてどっちがそのプロジェクト続行に先に根をあげるかという。今のところ他メーカーが追従する姿勢を見せてないのが救いですが、やはりレースで勝てない・タイトル穫れない、その理由がマシン差となると徐々にインフレ化していきそうですし。DORNAははっきりとWSBをMotoGPの下位カテゴリーとして位置づけようとしてるみたいですから、ならばいっそホモロゲ規定をもっとニッチにしてしまったほうが一握りの層と一般ユーザーとの住み分けがハッキリ出来るのではないのかなとも思います。全日本でいえばJSBは何でもありのショウクラス、ST1000はより実利的な販売価格250万以下、生産台数1000台以上の車両縛り等にしてWSBホモロゲは出れないようにするとかの規定を再考する必要がありますけども。

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