ホルヘ・ロレンソは明日YZR-M1に搭乗か！？ ヤマハMotoGPのプロジェクトリーダーが振り返る2019年のYZR-M1

2月7日から2月9日の日程で行われるMotoGPクラスのセパン オフィシャルテストを前に、セパン・インターナショナル・サーキットでは、シェイクダウンテストが行われています。
最近何かと話題の多いヤマハ陣営ですが、今シーズンよりヤマハのテストライダーに就任したホルヘ・ロレンソは早ければ今日にでもYZR-M1に乗るのではないか？と言われていましたが、明日YZR-M1に乗る見込みとなっているようです。
2月7日から始まるセパンテストを前に、ヤマハMotoGPのプロジェクトリーダー 鷲見 崇宏氏がイタリアの大手バイク ニュース メディアのGPOne.comによるインタビューに答えていますので紹介したいと思います。

以下、GPOne.comより

ヤマハMotoGPのプロジェクトリーダー 鷲見 崇宏氏のコメント

「正直に言うと、シーズン初めからアッセンで勝利するまで非常に緊張していました。
私達は常にエンジンのパワーを上げようと努力していますが、2019年シーズンにホンダはドカティと同じ最高速度を手にし、KTMも速くなりました。
結果、私達ヤマハは彼らに比べマシンが遅くなってしまい、ライダーたちは今まで以上に苦労しました。

現在のMotoGPクラスでは、レギュレーションでシーズン中にエンジンを改善することができないため、磐田のエンジニアたちは電子制御を始めとしたソフトウェアで改善を試みる必要がありました。
私達は何かを改善する必要がありましたが、レギュレーションが規定しているように、シーズン中に馬力を上げようと思ってもエンジンを改善する事ができません。
その結果、シャーシとセットアップで少しづつ改善を試み、トップスピードでハンデを負わないレースで勝てるように目標を設定しました。

2019年シーズンの開発を始める前に、エンジニア、チーム、ライダーでYZR-M1に不足しているものと集中しなければならないことについて話し合いました。

ターンニングはヤマハの長所の1つと言われていますが、2017年シーズンと2018年シーズンは十分に活かすことができませんでした。
ストレートでも、明らかにドカティと同じ最高速度を持っていません。

シャーシ面でＭ１を改善したと思われているかもしれませんが、それほど多く改善はしませんでした。
私達が集中したのは、コーナーでの競争力を高めるためにエンジンを改良しました。

バレンティーノは加速に問題があると言い、マーベリックはブレーキングに苦労したと言いましたが、マーベリックのコーナーエントリーのセットアップを改善しバレンティーノで試したところ、バレンティーノの方でも上手くいきました。

二人のライダーの問題点は異なって見えていましたが、マーベリックに対する改善がバレンティーノに対しても上手くいきました。
異なった問題を抱える2人のライダーに私達がしなければならなかったことは、非常に似ていたのです。
その結果、2人のバイクのセットは、ほぼ同じで大きな違いはありませんでした。」

とのコメントが掲載されています。




中々おもしろい話ですね。
鷲見 崇宏氏のコメント通り、シーズン中に確かに2人のバイクに対して挙げる問題点は異なっていました。
ビニャーレスのブレーキングの不満に対する処置が、ロッシの挙げていた加速に対する不満にも効果があったとなれば、簡単に想像できることは（私なんかが勝手に想像して申し訳ないです。異論は認めます）、走行会なんかでST600に乗っている全日本選手権のライダーに立ち上がりで抜かれる様な感じかな？と勝手に想像しています。

つまり、"ビニャーレスはコーナーリングを速くするためにブレーキングで苦労していて、何とかブレーキングを改善できる方法を見つけ、それが的中した。"

対してロッシは、"スムーズにコーナーを曲がるように走っていたけどスピードが乗ってなくて、立ち上がりが遅くなっていた。
ビニャーレスの改善したセットを試し、ロッシもブレーキングから旋回中のスピードが上がり、立ち上がりを始める段階でスピードが乗っているので加速の問題が解決された。"

って感じでしょうかね？
記事冒頭で記載したとおり、明日はテストライダーに就任したばかりのホルヘ・ロレンソがYZR-M1に乗る予定です。

When you meet your first love and immediately fall in love again... 💙🔥 pic.twitter.com/GqLjZBXUCU

— Jorge Lorenzo (@lorenzo99) February 3, 2020

一体ロレンソはどんな走りを見せてくれて、どんなデータをヤマハに提供してくれるのでしょうか！？
共通ECUが導入されてから苦戦の続くヤマハですが、最強の布陣で挑むことから このままで終わるわけがありません！
シェイクダウンテスト後の2月7日～2月9日の日程で行われるセパンテストから目が離せませんね！！




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