運転免許証偽造の疑いのガイ・マーティンが無罪となるもアスペルガー症候群だったと世界中に知れ渡る。

2017年のマン島TTで転倒を喫し、国際的な大きなレースにしばらく出ない事を発表したガイ・マーティンですが、その後はテレビ番組で活躍し、飛行場に設営されたスリ鉢状のコースを5.2Gの重力に耐えながらバイクで走行したり、ソリに乗って最速記録に挑戦したり、石鹸木箱に乗って最速記録に挑戦したり多面で活躍していましたが、昨年の12月17日に偽の運転免許証を持っているとして、 "偽造免許証の所持"と"アイルランドの運転免許証を持っていると虚偽の発言をした事"  で起訴されていましたが、起訴が取り下げられ無罪となりました。

無罪の理由ですが、"ガイは、自閉症（アスペルガー症候群）のため、誰かから渡された偽造免許を本物と信じていたから" という理由で無罪となったようです。

確かにガイ・マーティンって特有の早口で話しますし、レース後の勝利インタビューで関係ない話しをしたりしていたので、個人的にちょっと納得がいきました。
今日は、無事無罪放免となったガイ・マーティンの "運転免許証偽造の疑いの件" について紹介したいと思います。

ニール・ホジソンによるガイ・マーティンへのインタビュー（2019年MotoGP）

日本観光をするガイ・マーティン

ガイ・マーティンはテレビ番組で活躍する一方、2018年末の12月17日に "偽造免許証の所持" と "アイルランドの運転免許証を持っていると虚偽の発言をした事" の2件の容疑で起訴され、リンカーンクラウンコート裁判所に出頭し無罪を主張しました。

ガイ・マーティンによると、「イギリスの免許を取得する目的で、北アイルランドで働いていた頃に取得した大型貨物車の免許を保有している。」との主張だったのですが、DVLA（運転免許庁）が免許証を確認したところ マーティンの所有するアイルランドの運転免許証は精巧に作られた偽物でした。


今回、マーティンに掛けられていた2件の容疑が無事晴れた訳ですが、サイモン・ハースト判事の説明によると
「検察は所有している免許を本物のライセンスだとマーティン氏が思っていた事を受け入れています。
リンカーン クラウン コート裁判所では証拠を提供していませんので、マーティン氏に関しては両方の問題に関して有罪判決ではありません。」
とコメントしています。


また、弁護側からの指示を検察が同意したうえで、マーティンを調べた2人の精神科医は同じ結論に達したそうで、
「彼は他の人が常識と呼ぶものを常に適用するとは限らない。
彼は人々が言うことを額面通りに受け止める情弱さを持っています。」
と、述べています。


したがって、マーティンは自分の免許証をを欺く意図を持って持っていなかったことが認められ、"偽造免許証の所持" と "アイルランドの運転免許証を持っていると虚偽の発言をした事" の2件の容疑は棄却されました。

今回の結果が出るまでに、マーティンは何度か裁判所に呼ばれていたのですが、今年の5月には公道レースのTandragee 100のクラッシッククラスに自作のBSA Rocket3で参戦し、見事優勝しています。

また、最近テレビ番組でトラクターでの最高速世界記録を樹立するなど、公道レースの一線を引いてからも様々な活躍を見せていました。

ガイ・マーティンによるトラクター最高速世界記録樹立映像

今回の件が無事無罪となったので、マーティンには更なる活躍を見せて欲しいと思います！
また、今回の件でマーティンが自閉症（アスペルガー症候群）だったということが明らかになり、世界中のファンは驚いた事だと思います。

しかし、レースの世界では自閉症だろうが、アスペルガー症候群であろうが全く関係ありません。

同じ病気を持っている方の中で、勇気づけられた方もいるのではないでしょうか？
マーティンは既に 国際的な大きなレースにしばらく出ないことを表明していますが、いつの日かマーティンがマン島TTレースのスーパーバイク TTクラスに帰ってきてくれる日が来るまで私は待ちたいと思います。


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