2020年型YZR-M1が登場するもパワー不足!! MotoGPクラス ブルノテスト結果!


8月4日にMotoGP 第10戦 チェコGPがブルノサーキットで行われましたが、決勝レースの翌日となる8月5日にMotoGPクラスのオフィシャルテストが行われました。
今回のオフィシャルテストでは前評判通り2020年型のYZR-M1が投入されたわけですが、昨年の秋から「YZR-M1はV4エンジンになるのでは!?」と噂されており、今年の5月に今回のブルノテストで2020年型のYZR-M1が登場するとの情報が飛び交い、注目を浴びていました。

先に結果を言ってしまえば、2020年型のYZR-M1も直4エンジンでした。(当然といえば当然ですが・・・)

今日は、昨日行われたMotoGPクラスのブルノ オフィシャルテストの結果と、各メーカーのテスト内容について、2020年型のYZR-M1について紹介したいと思います。



MotoGPクラス ブルノ オフィシャルテスト 結果

※画像クリックで拡大します。
以下、MotoGP公式ページより

今回のオフィシャルテストで一番時計を記録したのは、ファクトリーライダー達が使用しているカーボン製のフロントサスが投入されたファビオ・クアルタラロとなりました。



2番時計はマーベリック・ビニャーレスが記録し、2020年型のマシンで数ラップ走ったあと、先日のコメント通り2019年型のYZR-M1のテストを集中して行ったようです。



3番手にも同じくヤマハ勢のフランコ・モルビデリが入り、決勝レースではイマイチだったヤマハ勢ですが、ドライコンディションの1発タイムでは好タイムを各ライダー記録しています。



ヤマハの重鎮ライダーのバレンティーノ・ロッシですが、2020年型のプロトタイプマシンに多くの時間を使い、来年型のバイクの開発を進めたようです。



ホンダ勢に関しては、カル・クラッチローがスタンダードバイクと改良型シャーシを搭載したバイク、テストパーツが組まれたバイクに乗り込み比較を行い、マルク・マルケスはカーボンが補強されていないシャーシとカーボンがステアリングヘッド付近に補強されたシャーシ、小さなカーボンが補強されているシャーシの合計3タイプのシャーシの比較作業に加え、エアロダイナミクスのテストを行いました。







ヤマハと同じ直4エンジンで好調のスズキですが、アレックス・リンスがカタルーニャ テストで投入した改良型のスイングアームとレースウィークに投入された新形状のフェアリングをテストしたようです。




ドカティ勢に関しては、アンドレア・ドヴィジオーゾが新しいスイングアームのテストを行い、ジャック・ミラーはレースウィーク中に投入された新型シャーシのテストを行いました。




KTM勢ですが、特に変わったギミックの投入は無かったようですが、電子制御を中心としたセッティング、シャーシ、エアロダイナミクスパッケージ、サスペンションなど、ほぼ全てに渡るテストプログラムを行ったようです。



そして、何かとパッとしないアプリリア勢ですが、他メーカーと同じようにカーボンで補強されたシャーシをテストを行いました。





今回のテストで注目の的だったのは、ヤマハファクトリーチームの2名のライダーがテストした2020年型のYZR-M1だった事は間違いないようで、HRCのメカニックも興味津々でライバル車の写真を撮影していました。




この記事を書いている段階で、ロッシやビニャーレスから2020年型のマシンの公式な感想は発表されていませんが、
"どうやらプロトタイプということもあり、馬力は現行モデルとほぼ変わっていないようで、ビニャーレスとロッシはエンジンパワーが足りないと言っているようです"

今年度型のYZR-M1のテストに打ち込んだビニャーレスは、2020年型のYZR-M1に対して「正しい方向に向かっているか解らない」「幾らかパワーアップされているが、極わずかで単なるプロトタイプです」ともこぼしているようです。

ビニャーレスのコメントを見て気になったので、個人的にブルノテストでのYZR-M1の最高速度と、同じ直4エンジンを使用するGSX-RRの最高速度を調べてみたのですが、各ライダーの最高速度は以下の通りとなりました。


MotoGPクラス ブルノテスト YZR-M1とGSX-RRの最高速度比較

YZR-M1

ファビオ・クアルタラロ   305.0km/h
マーベリック・ビニャーレス 307.6km/h
フランコ・モルビデリ    304.2km/h
バレンティーノ・ロッシ   305.0km/h

GSX-RR

アレックス・リンス 308.5km/h
ジョアン・ミル   307.6km/h

ロッシとビニャーレスが新旧どちらのM1で記録した最高速度かは不明ですが、開発途中とは言え パワーアップされていないことに間違いなさそうです・・・
これじゃ、ビニャーレスからも不満は出ますよね・・・・

非公式ですが、ロッシのコメントによると今月末行われるミサノテストと11月に行われるバレンシアテストで2020年型のYZR-M1に関して更なるニュースが公開されるようですが、ビックニュースとなるのでしょうか!?
果たして、2020年にヤマハのライダーは表彰台の真ん中の常連となることができるのでしょうか!?
今後の開発の動向に注目です!



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コメント

  1. 共通ECUの撤廃を是非!これが全ての元凶。

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    1. コメントありがとうございます。
      確かにヤマハの不調の現況は共通ECUですよね・・・・
      しかし、まさかヤマハにとってこんなに長いトンネルになるとは思いませんでした・・・

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  2. ヤマハの最高速がKTM並ってヤバイ
    コーナリングが売りのヤマハではあるが、
    コーナリングの切れ味は最近はスズキのリンスではなかろうか?
    どんなク〇マシンでも速く走れるストーナーにKTMは大金積んで乗ってもらうしか浮上できないんじゃない?

    個人レベルだとロレンソがヤバイな
    復帰はシルバーストンに延びたうえにテストも出来ないし
    ストレス溜まっちゃうよガン勃ち発散できる彼女でも居ればいいのに

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    1. コメントありがとうございます。
      GSX-RRは昨年型から大きな変更はなく、今年型は熟成に磨きをかけた車両ですが、本当に素晴らしいバイクになりましたよね。
      ロレンソに関しては今季は絶望的で1年棒に振った形になるでしょうね・・・
      一部メディアではドカティと接触があったとの噂もありますが、どうなんでしょう・・・?
      ヤマハ時代の切れ味鋭いロレンソはいつになったら帰ってくるのでしょうか・・・?

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