ドヴィジオーゾとペトルッチがデスモセディッチのコーナーリングスピードの改善を主張！

 MotoGP 第9戦 ドイツGPが終わり、既にMotoGP世界選手権はサマーブレイクに突入していますが、Mission Winnow ドカティ チームのアンドレア・ドヴィジオーゾとダニロ・ペトルッチは、第8戦オランダGPではトップからのタイム差が14秒以上、第9戦ドイツGPではトップからのタイム差が16秒以上あったことからデスモセディッチのコーナーリングスピードの改善を求めるコメントを出しています。
ドカティ陣営もこの問題を深刻に捉えており、既にジジ・ダリーニャはコーナーリングスピードの改善に向け新たな取り組みを行っているようです。

以下、MotoGP公式HPより

アンドレア・ドヴィジオーゾのコメント

「ダニロと僕は、最大限を尽くした中でベストリザルトを獲得しました。
そのことはポジティブなのですが、僕たちのスピードには喜べません。
ザクセンリンクは僕たちのバイクにとって最適でないことは覚悟していましたが、タイム差が大きすぎました。
ここ２戦は表彰台争いすらできませんでした。

今後のトラックレイアウトを考えると、これから訪れるサーキットでは戦闘的になれるはずですが、現時点で僕たちの戦闘力は十分ではありません。
ホンダとマルクは、１戦ごとに強くなっています。
スズキも強く、ヤマハは強さが戻ってきているので、設定した目標を挑むには非常に難しい状況です。

将来に向けて、やるべきことを理解しなければいけません。
ブルノのテストで理解すべきことがあると思います。
方向性を確認しなければいけませんし、将来に向けての戦略が必要です。」

ダニロ・ペトルッチのコメント

「４位は最大限の結果でした。
良いリザルトであることは確かですがマルクとのタイム差を考えると、その差は非常に大きいです。
アッセンの時よりもギャップが大きくなっているので、とても喜べません。
シーズンスタートからムジェロまではマルクとバトルすることができましたが、バルセロナ以降で彼は大きな前進を果たしました。

僕たちは総合ランキング２位と３位ですが、ライディングもバイクも改良が必要です。
もっと働かなければいけませんが、アンドレアと僕はバイクの限界を引き出したと思います。
ジャックもそうです。
ドカティ３台が一緒にゴールしたので、もしかしたら、これがバイクの限界かもしれません。
確かにこのトラックではいつも苦戦し、少しですが僕たちはポイントを加算することができましたが、ポイントリーダーから大きく引き離されてしまいました。

ブルノでは新しいことを試す予定です。
ブルノとレッドブルリンクの２連戦では、僕たちのスピードを証明することができるはずです。
厳しいレースになることは間違いないでしょうが、アッセンとザクセンリンクよりも良いはずです。
僕たちにとって有利なトラックの２戦が待ちきれません。」



とのコメントを両ライダーが発表しています。
ドカティ陣営もドヴィジオーゾとペトルッチと同じ意見で、昨年のドイツGPではマルケスから3秒強のタイム差でフィニッシュしたのに対し、今シーズンは16秒離されたことから、ドカティの強みだった加速からトップスピードの分野でホンダを中心とする他メーカーが大幅に前進してきた事を認め、デスモセディッチの弱点のコーナーリングスピードの分野があまり改善されてない事を反省し、既にジジ・ダリーニャは問題改善に取り組んでいるようです。

ドヴィジオーゾは、ずっと前からこの問題を指摘していたにもかかわらず「ドカティ陣営が なかなか方向転換をしてくれない」と小言を漏らしていたのですが、ドヴィの主張が正しかった事も今では素直に認めており、6月17日にカタルーニャ サーキットで行われたオフィシャルテストで投入されたメインフレームにカーボンが使用された新型フレームをはじめ、オランダGPでは別のフレームも投入したそうで、現在 テストライダーのミケーレ・ピロはミサノでテストに取り組んでいるようです。

問題が問題なので簡単に今すぐ解決できるような事ではないと思いますが、今後デスモセディッチがどんな進化をしていくのか楽しみです。
そして、当時は異論が唱えられたウイングレットやスイングアーム下のエアロデバイス（通称スプーン）を、今やMotoGPクラスでは当たり前の装備にした天才ジジ・ダリーニャが今後どんな "ビックリドッキリメカ" を投入してくるかも楽しみですね。



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