ジジ・ダリーニャ 談!抗議した4メーカーはFIMに対して信頼感が欠如している!


以前コチラの記事で紹介した、開幕戦でアンドレア・ドヴィジオーゾ、ダニロ・ペトルッチ、ジャック・ミラーのデスモセデッチに搭載されたスイングアームのエアロダイナミクスデバイスに関して、アプリリア レーシング チームグレシーニ、レッドブル KTM ファクトリーレーシング、レプソル ホンダチーム、チーム スズキ エクスターの4チームから抗議が出されている件ですが、ドゥカティ・コルセのジェネラルマネージャーのジジ・ダリーニャがFIMアピールスチュワードへの上訴に関して、インタビューに答えているので紹介したいと思います。


以下、MotoGP公式ページより


ドゥカティ・コルセのジェネラルマネージャーのジジ・ダリーニャ氏へのインタビュー

 Q:カタールで起きた抗議により、FIM控訴裁判所の決定を待つ必要があります。
あなたは驚きましたか?
「我々は、どうしてこのようなことが起こったのか少し戸惑っています。

技術規則に関して、MSMAモーターサイクルスポーツ製造者協会の中で、もしくはチャンピオンシップのテクニカルディレクターを加えて、多くの議論を交わし、常に解決してきました。

カタールの決勝レース前にもその会議がありましたが、技術的な疑問に関して、他社に対して抗議を訴えたことは今回が初めてのことです。

これまでと異なることは明白であり、ネガティブな違いです。
技術規則に従い、バイクに搭載することが合法であるかを判断できる唯一の存在であるチャンピオンシップのテクニカルディレクターは立場を表明しました。
これはシェリフ(保安官)を殺害してしまう西部開拓時代になってしまう危険があります。」
 Q:4つのファクトリーは、委員会の判断に疑問を投げかけましたか?
最初にテクニカルディレクター、次にMotoGPスチュワートパネルに対して疑問を抱きました。
抗議は直ぐに却下されましたが、これはFIM国際モーターサイクリズム連盟の活動に対して、信頼感の欠如である考えが伝わります。
 Q:FIM控訴裁判所に何を期待しますか?
我々の仕事が技術規則を完璧に準拠していると確信し、MotoGP控訴裁判所が上訴に対して、我々が正しいと判断を下すでしょう。
我々はそう信じ、確信しています。
 Q:あなたは2018年にホンダと良い関係を築いていました。これは変わりますか?
「カタールの決勝レースまで、ホンダとの関係は常に良好でした。

問題があったときには、適切な場所、つまりMSMAのミーティング、もしくは、テクニカルディレクターを加えたMSMAのミーティングで議論しました。

我々にとって、メーカー間の問題を対処する正しい手段だと考えます。

カタールでは、4メーカーが対処法の変更を決断しました。
ヤマハと共に創設者の1メーカーであるホンダの行動には驚きです。
立場を変えることを決断し、国際モーターサイクリズム連盟に挑みます。
 Q:他のファクトリー( スズキ、KTM、アプリリア) は何故抗議したと思いますか?
彼らはただホンダに続いたと思いますか?
「どのメーカーがどのメーカーを支援しているのかは解りません。

レースとチャンピオンシップにおける直接的なライバルの行動に関しては理解しますが、KTMとアプリリアの立場は理解できません。
 Q:ヤマハは抗議しない事を選択しました。あなたは彼らと話しましたか?
ヤマハとは、この件に関して話題にしていませんが、この抗議に賛同しなかった理由が分かりません。

もしかしたらヤマハは我々と同じように、他の手段で対処するのが正しいと考えたかもしれませんし、それはヤマハが答えなければいけないでしょう。」
 Q:裁判所が訴状に同意すると、CAS(スポーツ仲裁裁判所)に上訴する可能性があります。そこまで問題が大きくなると思いましたか?
「国際モーターサイクリズム連盟内では、控訴裁判所で抗議を終了させますが、その次はスポーツ仲介裁判所となり、国際モーターサイクリズム連盟の枠を越えることになります。これは決して良い兆候ではありません。

我々は正しく、技術規則を尊重し、控訴裁判所が異なる決定を下す理由が見当たらないことから、我々は落ち着いています。

とのコメントを発表しています。



個人的な感想を述べさせてもらえば、エアロダイナミクスデバイスに関しては今後も同じような問題が出る可能性があるし、"キリがないのでウイングレット等は廃止にすればいい"と思います。

バイク好きからしてみれば、最近のMotoGPのバイクは見ていて美しくありません!
最高峰クラスなのに、一番バイクの形が美しくないと思います。

ジジさんはサラダボックスといい、この手のパーツが大好きな人なので、今回問題になっているスイングアームの下部に取り付けられている通称「スプーン」と呼ばれるデバイスがダメだと言われても、レギュレーションの穴をくぐって新たなデバイスを出してくるでしょう。

ジジさんがドカティへ来る前のデスモセディッチGP と現在のGP19を比較すると、こんなに姿形が変わってしまいました。


比較すると、現在のGP19はバイクとしてのデザインのバランスが悪いことが一目瞭然だと思います。
アッパーカウルの形も変ですし、エキパイの取り回しも美しくなく、シートカウルの形状はボコボコで、ガラクタが寄せ集まったようなツギハギのマシンに見えてしまいます。
※あくまでも個人的感想です。



当時、角ばったデザインで非常に不評だったカワサキのZX-RRのほうが、デスモセディッチGP19より美しいような気がします!



MotoGPクラスのエアロダイナミクス戦争が進んでいけば、10年後には市販のバイクとは大きく掛け離れたデザインになるんじゃないのでしょうか?

今回の抗議を機に、エアロダイナミクスデバイスに関してキッチリ線を引いて欲しいと思います。



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コメント

  1. ジジ・ダリーニャは他メーカーに対して敬意、配慮が欠如していると思う

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    1. コメントありがとうございます。
      まぁ~悪いことをしているわけでは無いのですが、ちょっと色々やりすぎですよね・・・・
      「敬と配慮」まさにその言葉が相応しいと思います。

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  2. そもそも、共通ECU辺りからおかしいと思っています。
    主さんの仰る通り、「ルールの瑕疵を探す」とか、「書かれていないからOK」ではキリがありませんね。

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    1. コメントありがとうございます。
      確かに共通ECUは今考えてもヒドいですよね・・・・
      優遇されていると言われているドカティなので、裁判の結果も想像がつきますが・・・・
      MotoGP界の「山根判定」ですね(笑)

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