ロマーノ・フェナティがmoto3クラスで2019年にまさかの復帰!! 2018年 サンマリノGP moto2クラス決勝レース以降の経緯

ロマーノ・フェナティがステファノ・マンジのブレーキを


先日、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(ミサノサーキット)で開催されたMotoGP第13戦 サンマリノGPのMoto2クラスで起こった ロマーノ・フェナティによる危険行為ですが、当然ですが世間の風当たりは強く淡々と事が進みフェナティにとって最悪な形で事が終わりそうです。

9月9日に開催された決勝レース以降の流れをまとめてみましたので紹介したいと思います。

※11月13日追記:ロマーノ・フェナーティが2019年にmoto3クラスで復帰することになりました!しかも復帰先のチームは今年所属していたスパイナーズ・チームからのようです・・・




9月9日
moto2クラスの決勝でロマーノ・フェナティが走行中に、ステファノ・マンジのブレーキレバーを握るという問題行為が発生しました。




MotoGPを中継しているBt sportでは即座にツイッター上でフェナティを批評しました。
そして ツイッター上で、フェナティーへのペナルティーに関するアンケートを実施しました。
「Life time」が圧倒的な支持を得ており、
フェナティーは一生 世界選手権に出るんじゃねぇ!! と世論からの声が上がります。







唯一の懲戒機関であるFIMスチュワートパネルはレース終了後に、moto2クラスの決勝レースで、19ラップ目にロマーノ・フェナティがステファノ・マンジに対して、故意に危険を引き起こそうと試みたことから他車に危険をもたらす無責任な行為であり、深刻な犯罪と判断し、次戦アラゴンGPと第16戦タイGPの参戦に関して停止を課すことを発表しました。

また、マンジにもペナルティが与えられ、マンジが4コーナーでフェナティに対して故意に危険を引き起こそうと試みたことから、他車に危険をもたらす無責任な行為として、次戦にグリッドを6つ降格するペナルティを課すことを発表しました。


スチュワートパネルの公聴会に出席したフェナティは、Movistar TVのインタビューに以下の通り応えています。



ロマーノ・フェナティのコメント
「最初に接触があり僕はコース外に押し出されました。
その後にもう一度押し出されたんです。
当然、正当ではありませんが、いつも同じライダーたちが邪魔してレースを台無しにします。
適した行為ではありません。
彼と僕にとって危険でしたが、その前の行為に対して視点を当てるべきです。
2レースのペナルティ・・・・。
それは良いのですが、他の行為も確認すべきです。
ミスを犯すのは、いつも決まったライダーたちです。
正しく対処しなければいけません。

と、コメントを残しています。


フェナティの所属チームであるマリネッリ・スパイナーズ・チームは、スチュワートパネルの裁定を受けた後にリリース文を出しています。



マリネッリ・スパイナーズ・チームのリリース文
「我々は同意します。(FIMスチュワートパネルの決定について)
許されないことです。
深刻なミスであり、全世界に放送されました。
マンジも処罰が下され、それには原因がありますが正当ではありません。
チームは悪い模範に関して、スポーツ界と悪いイメージを与えてしまったスポンサー、失望を与えてしまった支持者たちに謝罪します。

我々の対処に関して問い合わせる人々のために、我々のライダーに2戦の失格に対して注意を払うと答えます。
裁定を即時に受け入れます。
我々は直面した状況に対して、プロフェショナルな手段で対応したレースディレクションに感謝すると共にフォワード・レーシングの協力にも感謝します。

皮肉なことに フォワード・レーシングは、ロマーノが来年所属するチームであり、我々はこの話を直ちにキャンセルしたいと思います。
ライダーは自分の間違いを理解しなければいけません。
新たなイメージを作るために、今回の事件からリスタートを切り、尊敬と共にトラックに戻らなければいけません。」



現在 マリネッリ・スパイナーズ・チームのHPは、今もメンテナンス中になっています・・・


9月10日

一夜明けた9月10日に、マリネッリ・スパイナーズ・チームは、ロマーノ・フェナティに対して、今季末の契約満期を待たずに契約を解除することを発表しました。



マリネッリ・スパイナーズ・チームの発表
「スポーツマンシップに反し、危険で有害な行為を行ったロマーノ・フェナティとの契約を直ちに解除することを発表します。
計り知れない後悔と共に、彼の無責任な行為により、他者の命を危険にさらしたことは決して許されません。

ライダーは、この時点から、マリネッリ・スパイナーズ・チームと共にレースに参戦しません。
チーム、マリネッリ・クッリーナー、リバコールド、常に支援してくれる全てのスポンサーと全ての関係者は、チャンピオンシップの全てのファンに謝罪します。」

と、リリースを配信しました。



マリネッリ・スパイナーズ・チームの発表を受けロマーノ・フェナティは同日、個人が運営するウェブサイトを通じて、危険行為に関しての謝罪文を公開しました。





ロマーノ・フェナティの謝罪文
「僕はスポーツ界全体に謝罪します。
今朝、頭の中がクリアになった状態で目が覚め、全てが悪夢であることを願いました。
今この瞬間、恥ずかしい行為をしてしまったと考えています。
本当にそう思います・・・。
男ではなかったですね。
レース終了後にレースディレクションを訪れ、起きたことに対して正当化しようと試みました。
挑発に反応すべきではありませんでした。
批判は正しく、僕に対する憎しみを理解しています。
僕を信じてくれた全ての人たちと僕の行為が原因で傷ついたと感じている全ての人たちに謝罪したいです。
僕と、このスポーツに対する悪いイメージが残ってしまいました。
僕はそのような人物ではありません。
僕を知る人たちは、そのことを知っています。
僕はキャリアにおいて、常に正しいライダーでした。
昨年は、ペナルティを受けなかった数少ない一人でした。
誰に対しても危険を及ぼすような行為をしませんでした。
僕はトラック上で危険なライダーがいることを訴えてきました。
不運にも僕は衝動的な性格がありますが、意図的にダメージを与えようとしたことはありませんでした。
危険な行為をしていることを理解させたかったのです。
僕に対する行為を僕もすることができました。
自分を正当化するつもりはありません。
僕の行為は正当化することができないと解っています。
全ての人たちに謝罪したいです。
これから反省して、自分の考えを明白にする時間を持てると思います。」



9月11日(現地時間 9月10日午後6時)
MVアグスタとフォワード・レーシングは、8月26日に2019年のmoto2クラス参戦に関して1年契約を締結したロマーノ・フェナティとの契約をキャンセルすることを発表しました。



ジョバンニ・カスティリオーニ氏のコメント
(MVアグスタ最高経営責任者)
スポーツを観戦してきた私の人生において、これほどの危険な行為を一度も見たことがありません。
このような行為を行うライダーは、当社と当社ブランドの価値を代表することができません。
このような理由から、チャンピオンシップに復帰するMVアグスタのライダーになることを望みません。」





ジョバンイ・クザリ氏のコメント
(フォワード・レーシングのチームオーナー)
ロマーノ・フェナティとステファノ・マンジとの間で起こった不運な事件の後で、2019年シーズンに向けて、フェナティとの協力計画を維持することは不可能です。
彼の行動は、フォワード・レーシングとMVアグスタのスポーツ面の価値において両立しません。
このような理由から、我々は酷く後悔していますが、彼とのプロジェクトのキャンセルを余儀なくします。
我々のスポーツは非常に危険であり、リスクを高める行為は容認できず我々の将来のライダーがこのような行為をしたことを受け入れるわけにはいきません。」

とコメントを発表し、フェナティは当分、世界選手権の舞台から姿を消すハメになりました・・・

9月12日(現地時間 9月11日午前9時)

FIMがファナティに適切な判断を下す前に状況を話し合う目的でスイスに位置する本部への出頭を命じました。

FIMのリリースより
「ロマーノ・フェナティの言語道断且つ衝撃的な行為の観点から、穏やかに反映するために必要な時間を費やし、モーターサイクル界とそれを越えた強い感情を引き起こしたインシデントに対して、冷静に反映するために時間を費やし、FIMが適切と判断する行動を起こす前に、状況を話し合う目的で本部に召喚することを決定した」

FIMイタリア連盟は9月11日に、フェナティに対して、活動中止と懲戒の手続きを開始することを発表。
ライセンスを取消し、9月14日に公聴会を開くことを決定しました。


9月13日(現地時間9月11日)


イタリアのメディアグループ傘下のSport mediaset が、ステファノ・マンジにインタビューを行いました。



ステファノ・マンジのコメント
「僕は彼に対して許す準備があります。
彼に時間を与え、ものごとを落ち着かせたいと思います。
そして、いつか許す日が来るでしょう。
僕は彼を訴えませんでした。
何一つ、彼に対してアクションを起こしませんでした。
過去のことにして、前に進みたいです。


怖かった? 怖がる時間がありませんでした。
正直、あのことがあった後で、同じチームで参戦することができると思えませんが、ミサノの前まで彼とは何一つ問題がありませんでした。
テレメトリーのデータがあり、通常より2倍以上のブレーキングでした。」

とのコメントをマンジは残しています。

フェナティはmoto3の時も色々ありましたし、彼の謝罪文の中にも「不運にも僕は衝動的な性格がありますが・・・」と、自分がキレやすい事を言ってますね。

フェナティのmoto3時代の問題行為




9月17日(現地時間9月16日)

スナイパーズ・チームは2019年にmoto2クラスへの参戦を見送り、moto3クラスに専念することを発表しました。


また、前戦サンマリノGP後に契約を取消したロマーノ・フェナティの後任として、第14戦アラゴンGPから最終戦バレンシアGPまで、今季7度のワイルドカード参戦で経験を積んだ20歳のアンドラ人ライダー、チャビエル・カルデルスを起用することを発表しました。

9月21日

FIM国際モーターサイクリズム連盟は9月18日、他車に危険をもたらす無責任な行為により、スチュワートパネルから2戦の参戦停止処分を受けたロマーノ・フェナティをスイス・ヴォー州のミーに位置する本部に召喚しました。


会長ヴィト・イポリトと副会長兼法務部長リチャード・ペレは、法定代理人と共に出席したフェナティに対して直接の説明を求めると同時に、モーターサイクルスポーツにおけるライダーの安全とフェアプレーの重要性を強調しました。
特にハイレベルに到達したライダーがトラックの内外で多くの重圧を受けていることを認める一方で、ファンや若い世代の人々に与える影響力を心配し、将来において、模範的な責任ある行動を取ることを促し 今年末までライセンスを撤回。
 
競技規則に定められた条件に従い、2019年シーズンに新しいライセンスを発行できることを決定しました。



一応、来シーズンにはライセンスが戻ってきて、フェナティはレースの世界へ戻れる可能性が出てきました。
これでフェナティの件は一旦落ち着きそうですが、フェナティがマンジのブレーキを握る事件が起きず、そのまま何事もなくレースが終わっていたとしても、マンジに「他車に危険をもたらす無責任な行為」としてペナルティが与えられたでしょうか?
私はフェナティの行為があったからこそ、マンジへのペナルティがあったような気がします。


けど、あの行為は誰が見ても危険な行為で、殺人未遂と言われても仕方がありません。
どう考えてもフェナティの行動は最悪です。
しばらくはレースを離れ、おとなしくせざるを得ないでしょう。
「一時のテンションに身を任せるヤツは身を滅ぼす」と言いますが正にその通りですね。


11月13日 ←NEW

Sky Sport MotoGPの公式ツイッターによると、ロマーノ・フェナーティが2019年にmoto3クラスで復帰する事が決定しました!
しかも、復帰先のチームは今年所属していたスパイナーズ・チームからです!!
2019年はTeam Oというチーム名で参戦し、正式にMotoGP公式ページにフェナティの参戦が発表されました!





まさか、こんなにも早くMotoGPへ復帰するとは思いませんでした・・・
とても世間がフェナティの事を許したとは思えないので、私は復帰は速すぎると思います。
しかも事件を起こした時に所属していたスパイナーズ・チームからですからね・・・
moto2クラスよりmoto3クラスのほうが接戦で、キレやすそうなフェナティはまた手を出さなければよいのですが・・・




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コメント

  1. フェナーティへのライセンス剥奪は自業自得でいた仕方ないに
    せよマンツィは殆どお咎め無しってのには裁定が片落な気がし
    てならないのですが今回の事案は国際映像にバッチリと映って
    いたので解説陣(BTSport)が一瞬!?!?ってなってましたよ
    ね。レース後、コーリンはアンビリーバボーの一言でジェーム
    スやニールも絶句と言う感じでした。だた、フェナーティ1人
    がMotoGPやモータースポーツ界から追放ってのは流石に重すぎ
    の様な気もするんです。以前からの前科持ち的な先入観でフェ
    ナーティを見る人間も多いと思いますがこの件とは何の関係も
    ない訳じゃないですか。稚拙で馬鹿げたあの行為は許されない
    けどフェナーティだけが余りに大きな代償を払わされるのに些
    か疑問が残った次第です。

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    1. コメントありがとうございます!
      確かにフェナティの行為はとても危険で、自分がレース中にあんな事をされたら「殺す気か!?」と訴え、超怒ると思います。
      けど、マンジにもそれなりの行為があったわけで、フェナティだけを召集して詳しく事情聴取するのではなくマンジにも同様に事情を聴くべきだと思います。
      おっしゃる通り前回のフェナティの件と今回の件は関係ありません。
      体裁を下す側は世間の反応に惑わされずしっかりと考え、体裁を下して欲しいです。

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  2. これで、永久追放されないなんて関係者、協会、皆、頭おかしい。
    初犯じゃないんだぜ、あれで「反省してます」って成るか。

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  3. 体裁を下すってなに?
    前回と今回関係無いわけがない。何があっても走行中に他人を蹴ったりキルスイッチ押して妨害したり、ましてやフロントブレーキを運転者以外が握るなんて殺人未遂はしちゃいけないのは当然の話。
    そしてこいつに対する妨害行為もしっかり調べて関係者全員に正しい裁きを下すのも当然の話。

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