前代未聞!予選後にヤマハがライダーに謝罪会見!!MotoGP 第11戦 オーストリアGP予選結果!



先週のチェコGPに続いて、MotoGPは8月10日~12日にレッドブル・リングで第11戦 オーストリアGPが開催されています。

昨日11日は、各クラスの公式予選が行われました。

表題で解るとおり、ビニャーレスが予選11位、ロッシが予選14位とヤマハが大苦戦しています。

余りにもヒドい結果にロッシも「ライダーは好調だけど、バイクがクソ。ブルノテストで一体何をテストしたんだ!?
ヤマハの問題点はフルサワ(古沢政生 氏)がいないことだ!!」

と、怒髪天で怒っています。

あまりにも不甲斐ない結果で、予選後にロッシとビニャーレスがプレス陣に対してコメントする前に、ヤマハはMotoGP史上初めてプロジェクトリーダーからライダーへの公開謝罪を行いました。

とりあえず、簡単ではありますが昨日行われた各クラスのリザルトと、ヤマハのプロジェクトリーダー津谷 晃司氏のコメントとロッシ&ビニャーレスのコメント、本日のタイムスケジュールを紹介したいと思います。




 MotoGP 第11戦 オーストリアGP Moto3クラス 予選結果
※画像クリックで拡大します。


 MotoGP 第11戦 オーストリアGP Moto2クラス 予選結果
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 MotoGP 第11戦 オーストリアGP MotoGPクラス 予選結果
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手短に予選リザルトの掲載だけで申し訳ないのですが、前代未聞のメーカーからライダーへの謝罪会見で、YAMAHAのグループリーダー兼プロジェクトリーダーの津谷 晃司氏が会見で以下のとおりコメントしています。



グループリーダー兼プロジェクトリーダーの津谷 晃司氏の会見でのコメント

「今日は、YAMAHAにとって大変厳しい一日となりました。
現在、我々は真剣に作業に取り組んでおり明日のレースに向け、問題を解決する為に調査をしている所です。
我々は非常に苦戦しており、バレンティーノ、マーベリックに対して謝罪しなければなりません。

 加速で大変苦戦してしまい色々と調整しようと試みていますが、レッドブルリンクはヤマハにとって難関なトラックで、加速を最大限に引き出すことができていません。

よって、今日はヤマハ最悪の予選リザルトとなりました。
今戦の劣悪なパフォーマンスに関し、我々は両選手に謝罪しなければなりません。

また、マーベリックのマシンはFP1〜FP4にかけて、いくつかのセンサーに問題があり、マシンに技術トラブルが生じ、ライディングへ集中できず妨げになってしまいました。

当然ですが明日に向けての解決策を探るため、改善に向けて作業を必要としており、また、シルバーストーンGPの前に予定されているミザノテスト、そしてシルバーストーンGP後のアラゴンテストに向けて集中し、我々が抱えている問題点を解明していきたいと思ってます。
明日のレースに向け、両選手をサポートする為、現在は集中あるのみです。」


上記の会見の後に行われた定例のインタビューで、ロッシとビニャーレスは以下のとおりコメントしています。



バレンティーノ・ロッシのコメント
「このトラックで厳しくなることは覚悟していましたが、もう少し戦えることを期待していました。
それに、Q2進出を決めたのは、FP1の結果です。
そこで1号車に問題が発生してしまったのは不運でした。
今日も継続して挑戦しましたが、Q1で苦しみました。
特にリアタイヤです。
ソフトコンパウンドは、僕たちにとって柔らかすぎるのです。
先週末は1列目からのスタートでした。
明日は5列目です。
全てがトラック次第になっています。
ザルコは前戦で苦しんでいましたが、今回はヤマハ勢の最高位に進出しています。

僕がヤマハに加入した当時は、チームは最悪の状態でしたがリアクションを起こし、資金と人材を注入しました。

そして、翌年の2005年にはベストなヤマハ機を走らせました。
今、同じことをしなければいけません。
ヤマハが謝罪してくれたことに感謝したいですが、リアクションを起こすことが最も重要です。
このバイクのベースに良い電子制御が加われば、ドカティとホンダを羨むことはありません。」




マーベリック・ビニャーレスのコメント
「現実的に今週末は多くの問題に見舞われています。
バイクが上手く走りませんが、明日には解決することを期待しています。
重要なレースです。
トップ10に進出し、チャンピオンシップのポイントを稼ぐことが重要です。

状況は初日と同じです。

改善策を見つけることができなかったから、明日のウォームアップ走行で調整しなければいけません。
ソフトタイヤは柔らか過ぎます。
何か起こるか解りませんが、いつものように全力を尽くします。

このレースを乗り越え、次戦のシルバーストーンに向けて集中します。

僕たちはチームです。
プッシュし、仕事を続ける必要があります。
ヤマハが対応してくれることを願っています。
そうなれば、僕たちは強くなります。」


とコメントしております。
ビニャーレスよりも、ロッシの方が、かなりご立腹ですね。
ロッシの気持ちは十分解りますし、ロッシが古沢さんを求める気持ちも解りますが、古沢さんも定年して だいぶ立ちますしね・・・・



若いバイクレースファンの中には、古沢 政生氏の事をご存知ない方も多いかと思いますが、ロッシがホンダからヤマハへ移籍した際、当時のプロジェクトリーダーが古沢さんで、ロッシと共に貧弱だったYZR-M1を勝てるマシンに作り上げた伝説の人なんです。
また、ロッシがドカティへ移籍する際に、「いつでも裏口を開けて、YAMAHAは待ってるからね。」とロッシに声を掛けておいたのも古沢さんでした。

ロッシほどではありませんが、私も古沢氏をリスペクトしており、あまり語ると長くなってしまうので簡単に紹介しましたが、様々なレーシングチームで仕事をしてきたロッシが 古沢さんの仕事の取り組み方、古沢さんへの信頼は相当なもので、その辺は2冊のバレンティーノ・ロッシの自叙伝に詳しく書かれています。


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古沢 政生氏による ヤマハの世界GP参戦50周年メッセージ動画




私もロッシに賛成で、技術云々ではなく古沢さんのように物事への取り組み方を上手に組み立てられる方が、今のYAMAHAに必要だと思います。

嘱託でも何でもいいので、ロッシの精神安定剤としても古沢さんがチームに参加してくれるだけで今の現状をひっくり返してくれそうな気がします。

最後に、本日行われるMotoGP 第11戦 オーストリアGPのタイムスケジュールですが、以下の通りになっています。


MotoGP 第11戦 オーストリアGP タイムスケジュール

8月12日(
15:40~16:00 Moto3 WUP
16:10~16:30 Moto2 WUP
16:40~17:00 MotoGP WUP
18:00~    Moto3 決勝レース
19:20~    Moto2 決勝レース
21:00~    MotoGP 決勝レース


果たして、今後のYZR-M1はどうなっていくのでしょうか?
昨シーズンから全く改善されていない問題点を今シーズン中に解決できるのか!?
はたまた、来シーズンまで引っ張ってしまうのか!?
今後のレースウィーク、テストにも注目です!!




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コメント

  1. ヤマハ勢が不調ですね。苦手なサーキットもあるのは仕方がないのでは。

    今回の予選で気になった選手はラバト選手、ホンダ時代は辛酸をなめてきましたが、ようやく調子を戻してきたのではないでしょうか。

    苦労人は応援したくなりますね。ルティ選手も頑張ってほしい。

    中上選手はひょっとして、全日本のトップライダーより遅いのではないのでしょうか?

    解説の原田哲也氏もおっしゃっていたが「予選よりも決勝のセッティングをしっかり」的なコメントでしたね。
    開幕前、座談会で掲げていたルーキーオブザイヤーを目指すのではなく15位以内でチェッカーを受けるという目標を目指した方がいいのでは。

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    1. コメントありがとうございます。
      中上選手はmoto2の頃から決勝でパッとしない傾向がありますよね。
      他の選手のように、アドバイザーが付いたほうがいいような気がします。
      それこそ原田さんのように、細かい所まで見れる人に・・・・
      もしくは高武さんが就いてスパルタ教育っていうのも効果あるかもしれませんねw

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