第41回 鈴鹿8時間耐久ロードレースが7月26日~29日の日程で、鈴鹿サーキットで開催されました。
今年の8耐は、 YAMAHA FACTORY RACING TEAMが同一チームによる史上初の4連覇が かかっており、Kawasaki Team GREENからは、スーパーバイク世界選手権で史上初の3連覇を達成したKawasakiのエース、ジョナサン・レイと去年の鈴鹿8耐でKawasaki Team GREENの総合2位に貢献し、BSBに参戦しているレオン・ハスラムが再び鈴鹿8時間耐久レースへ参戦を発表し、F.C.C.TSR Honda Franceによる日本チーム初のEWCチャンピオン獲得もかかっており、台風12号がレースウィーク中に鈴鹿サーキットを直撃するなど、非常に見所満載の41回大会となりました。
皆さん結果はご存知でしょうが、先日行われた 第41回 鈴鹿8時間耐久ロードレースのリザルトと各選手から発表されたコメントを紹介したいと思います。
第41回 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝リザルト
※画像クリックで拡大します。
#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM からのコメント
中須 賀克行選手のコメント
「自分が走ることができず、こんなに悔しいことはありませんが、アレックスそしてマイケルとチームメイトになれて、そして彼ら2人が勝つことができたことはチームメイトとして本当にうれしく思います。
こんなに心強いチームメイトは他に探してもいないと思いますし、彼らともう一度一緒に鈴鹿8耐を戦うために、自分のポテンシャルをさらに高めたいと思っています。
ヤマハの連覇記録を更新できたこともうれしいし、YZF-R1の20周年に華を添えることができたのもうれしいです。
本当にアレックスとマイケルには感謝しています」
アレックス・ロウズ 選手のコメント
「中須賀が走らないレースなんて初めてで、すごくタフでしたが楽しみました。
中須賀が中心となってセットアップを進めたYZF-R1は、決勝でも非常によく走ってくれました。
チームの頑張りにも感謝しています。
なによりもチームメイトのマイケルがいい走りをしてくれましたね。
僕のスティントはなぜかコンディションが安定していたんですが、マイケルの時は雨が降ったりセーフティーカーが入ったりして大変だったと思います。
でも、すばらしい走りで勝利に貢献してくれました。
それにしても鈴鹿8耐での勝利は格別ですね!
ぜひ来年もこのメンバーでレースできることを願っています。」
マイケル・ファン・デル・マーク 選手のコメント
「すごくタフなレースでした。
いろいろあったレースウィークでしたが、チームは基本的に作戦を変えませんでした。
それがうまくいったんだと思います。
僕自身としては、中須賀が決勝を走らないと聞かされた時は、とても驚きましたよ。
僕がスタートライダーを務めることになって、緊張もしました。
しかも僕の走るスティントはすごく長かったし、レインになったりドライになったりセーフティカーが入ったりして本当に大変だったんです。
でもアレックスと僕で、うまくレースをリードできたと思います。
またこの3人でチームを組んで、今度は中須賀にも走ってもらって、鈴鹿8耐を戦いたいです。」
吉川 和多留 監督のコメント
「ローズ選手とファン・デル・マーク選手は、レース序盤では同じスーパーバイク世界選手権を戦うライダーやブリティッシュスーパーバイクを戦うライダーたちといいレースをしていたし、これで一気に集中力が高まりました。
レース自体は、天候の急変が続いて荒れた展開になりましたが、チームスタッフはサーキット全体を見渡すことは不可能なので、ライダーのポテンシャルの高さを信じて時には自己判断してもらう部分もありましたが、これがしっかり機能しました。
ミスなくしっかりと戦えたことが今大会の勝因ですが、レースを走れなかった中須賀選手が、しっかりとローズ選手とファン・デル・マーク選手をサポートしていてくれたことがなによりの勝因です。」
#33 Red Bull Honda with 日本郵便からのコメント
高橋 巧 選手のコメント
「今日はスタート前に雨が降ってきたりとコンディションが安定せず、大変なレースでした。
もうちょっと自分もハイペースで周回して、ここまでの差をつけられることなくバトンパスしたかったです。
正直、今日のレースに関しては悔しい気持ちしかないので、なにを言っていいか分からないですね。
前半の4時間のうち3時間半は走ったのですが、そのあとはチームメート2人に任せてしまったので、そういうところでも もっと自分が引っ張っていければよかったなと思います。
また来年挑戦できる機会があれば、もっとしっかりと準備をして、万全の体制で挑めるようにしたいです。」
中上 貴晶 選手のコメント
「昨年は自分が転倒を招いてしまったので、今年はリベンジの年でした。
ライダーは3人ともベストを尽くしたと思いますが、2位で負けてしまったので、悔しい気持ちの方が強いです。
ただ、今年HRCが10年ぶりに復活したというのはいいことだと思います。
また来年以降チャンスがあれば、打倒ヤマハを目指して戦いたいです。」
パトリック・ジェイコブセンのコメント
「正直言って、今日はかなり難しい一日でした。
ウエットでのテストはほとんどできていなかったので、今日のようなコンディションでの走行は、僕にとっては未知の領域だったんです。
HRCというファクトリーチームの一員として走ることへの緊張もあったと思います。
本来はウエットは僕の得意なコンディションのはずなんですが、今日はいろいろな要因が重なってあまり自信が持てず、本来のポテンシャルを発揮できませんでした。
ただ、ウエットでしっかり走りきってチェッカーライダーのタカにバトンを渡せたのはよかったです。
2人のチームメートはすばらしい仕事をしてくれました。
鈴鹿8耐で表彰台を獲得できたのは僕にとって初めてなので、とてもうれしく思います。」
#11 Kawasaki Team GREEN からのコメント
渡辺 一馬 選手のコメント
「率直に、優勝できずに悔しいです。
昨日までの流れからすれば、勝てるチャンスはありました。
だから残念だし、悔しいです。
でも3位はチームとして頑張った結果です。
来年に向けて自分ももっと強く、速くなれるように頑張り続けます。
自分としては2年続けて表彰台に乗ることができました。
この機会を作ってくれたスタッフみんなにお礼を言いたいです。」
ジョナサン・レイ 選手のコメント
「とてもとても難しいコンディションでした。
ベストを尽くしましたが、鈴鹿サーキットを走り慣れているライダー達を上手くかわして走るのが難しかったです。
個人的には、ピットボードに『入れ』という指示があったときに無視すればよかったとか、いろいろと反省することがあります。
でも、僕たちのバイクにはスピードとパワーがあるから優勝もできたはずです。
それを証明したかったですが、今日は勝てませんでした。
ヤマハとホンダにおめでとうと言いたいです。
チームメイトにも感謝しています。」
レオン・ハスラム 選手のコメント
「今の気持ちは、うれしくも悔しくもあります。
僕は鈴鹿8耐で、2位も3位も経験があるので、今年こそ1位だと思ってました。
自分のスティントではアレックスといいバトルができました。
色々なレースができました。
色々あった中で、3位で終われたからよかったと思います。
来年もまた戻ってきて優勝を勝ち取りたいです。」
#5 F.C.C.TSR Honda Franceからのコメント
フレディ・フォレイ 選手のコメント
「本当に最高の気分です。
チームはシーズンが始まってから今まで、どんなときでも常に全力を尽くしてくれました。
チームメンバーみんなの努力がこのように実を結んだことを、とてもうれしく思います。
しかも、藤井監督やHonda、さらにTSRのホームである鈴鹿サーキットで、大勢の日本人ファンに見守られながらチャンピオンに輝くことができたことも本当にうれしいです。
本当にこれ以上ない、特別なロケーションでタイトルを獲得することができました。
僕のことをいつも支えてくれている妻にもありがとうと言いたいです。」
ジョシュ・フック 選手のコメント
「僕らはこの瞬間を迎えるために、シーズンを通して全力を尽くしてきました。
どのレースでもとにかく勝利を得るために走ってきました。
これまで努力してきた全てが、今日こうしてチャンピオンという結果に無事に繋がって、とても幸せな気持ちです。
チームのメンバー全員に心からありがとうと言いたいです。
藤井監督やTSRのチームスタッフの皆さんには、これまで全日本選手権に参戦しているときから、お世話になっているので、今回TSRのホームコースである鈴鹿サーキットで世界一をプレゼントできて、最高にうれしいです。」
アラン・テシェ 選手のコメント
「僕にとっては、これがEWCでの初のタイトル獲得になりました。
本当にすばらしい気分です。
2016年のル・マン24時間耐久レースからこのシリーズに参戦させてもらっていますが、まさか3年目でチャンピオンに輝けるとは思いませんでした。
このチームから参戦するチャンスをくれた藤井監督に感謝しています。
すばらしい日本人ファンが大勢いる鈴鹿サーキットでチャンピオンを決めることができたのも本当に特別でした。
今夜、表彰台の上から見た景色は一生、忘れないでしょう。
最後に、F.C.C. TSR Honda Franceとブリヂストンにもおめでとうと言いたいです。」
藤井 正和 総監督のコメント
「まず我々がこの場所に立てたのは鈴鹿のおかげだと言いたいです。
鈴鹿で勝ちたい、結果を出したいと思いながら、チャレンジを続けてきました。
私は世界中のサーキットで表彰台に登ってきましたが、鈴鹿の表彰台は別格です。
来年は鈴鹿8耐の本番でも勝ちたいですね。
我々は、トップライダーを揃えているわけでもないし、マシンもトップではない、チームだって特別なものではないです。
それでも世界一になれるということを本気で思っていました。
このような結果を残せたのは、日本の皆さま“Team Japan”が支えてくれて、後押ししてくれたからです。
鈴鹿に帰ってくれば、必ずチャンピオンになれると信じていました。
皆さま、本当にありがとうございました。」
と、各チーム・ライダーからコメントが出ています。
自分が表彰式で心に残ったことがあるのですが、F.C.C.TSR Honda Franceの藤井 正和 総監督が表彰台でのインタビューで「日本が世界一になりました!みんなも負けるなよ!」と放った言葉が心に残っています。
藤井 正和 総監督の公式コメントの内容も心に訴えかけられる物を感じ、入院中の私には まるで野球選手が私のためにホームランをプレゼントしてくれたような心境です。
また、当ブログで行った"8耐優勝チームアンケート" の結果と同じように、私もKawasaki Team GREENが勝つと思っていました。
しかし、結果はYAMAHA FACTORY RACING TEAM の4連覇となり、耐久レースの難しさを改めて目の当たりにしました。
ノーミスで完走したYAMAHA FACTORY RACING TEAMのチーム力は素晴らしい限りです!
解説の北川圭一さんが、「8耐は負けたあとからジワジワ悔しさが湧いてくる」と言っていましたが、恐らくピットレーンでのガス欠や、SC介入中の転倒に見舞われた ジョナサン・レイも悔しさが襲って来るのではないでしょうか?
どうせならメチャクチャ悔しがって、来年もジョナサン・レイとレオン・ハスラムには「優勝」という忘れ物を取りに鈴鹿8耐に帰ってきて欲しいです。
トプラック・ラズガトリオグルを加えてKRIではなく、KRTから参戦となったら面白いんですけどねぇ・・・
来年の鈴鹿8耐はどんなドラマが見れるのか!?
非常に楽しみです!
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ブリヂストン独占でしたね。MotoGPに戻ってきてほしい。
返信削除コメントありがとうございます。
削除motogpもブリヂストンタイヤが撤退して数年立ちましたが、ミシュランタイヤよりもBSの方が評価が高いみたいですし、今回のレース結果を見てもやはりBSのタイヤが一番高性能だと実感しました。
ホントMotoGPに戻ってきて欲しいですよね。