フルレース動画有り! MotoGP第4戦 スペインGP結果



5月4日~6日の日程で、スペインのヘレス・サーキットで、MotoGP第4戦 スペインGPが開催されました。

MotoGPクラスでは、第2戦、第3戦と何かと話題がありしましたが、第4戦 スペインGPでも波乱がありました!

ロレンソとドヴィジオーゾとペドロサは、お祓いに行った方がいいかもしれませんね。

MotoGP第4戦 スペインGPの各クラスの決勝レースを動画を交えながら、リザルトやMotoGPクラスの各選手のコメントを振り返ってみたいと思います。



MotoGP第4戦 スペインGP moto3クラス決勝動画






第4戦スペインGPのmoto3クラスの決勝レースは、2番グリッドからスタートした総合14位のフィリップ・エッテルがキャリア91戦目で初優勝を挙げ、KTMに昨年6月の第6戦イタリアGP以来16戦ぶりの優勝をもたらしました。
5番グリッドのマルコ・ベツェッキが、0.059秒差の2位に入り、17番グリッドからスタートしたマルコス・ラミレスは、10人で行われた3位争いに競り勝ち見事3位獲得し、2016年11月の最終戦バレンシアGP以来、22戦ぶりとなるKTMの表彰台独占となりました。

日本人ライダーの結果ですが、9番グリッドの鈴木 竜生選手は、4.000秒差の6位でフィニッシュし、2戦連続のシングルフィニッシュを果たしました。
10番グリッドの鳥羽 海渡選手は9位でレースを終え、23番グリッドの佐々木 歩夢選手は12位フィニッシュ。
ワイルドカードで参戦した19番グリッドの小椋 藍選手は、デビュー戦でポイント圏内の15位フィニッシュと健闘。
13番グリッドの真崎 一輝選手は、オープニングラップの2コーナーで発生した多重クラッシュで押し出され、コースアウトを強いられますが、20位で完走しました。



MotoGP第4戦 スペインGP moto3クラス決勝リザルト
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MotoGP第4戦 スペインGP moto3クラス ポイントランキング
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MotoGP第4戦 スペインGP moto2クラス決勝動画





第4戦スペインGPのmoto2クラスの決勝レースは、ポールポジションのロレンソ・バルダッサーリが独走で、通算2勝目を挙げ総合5位から2位に浮上しました。
14番グリッドからスタートしたミゲル・オリベイラは、2.851秒差の2位に入り、3番グリッドのフランセスコ・バグナイアは、6.250秒差の3位に入りました。
16番グリッドからスタートした長島 哲太選手は、26.132秒差の13位に入り、今季初めてポイント圏内でフィニッシュしました。


MotoGP第4戦 スペインGP moto2クラス決勝リザルト
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MotoGP第4戦 スペインGP moto2クラス ポイントランキング
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MotoGP第4戦 スペインGP MotoGPクラス決勝動画





第4戦スペインGP MotoGPの決勝レースは、5番グリッドからスタートした総合2位のマルク・マルケスが前戦アメリカGPに続き、2戦連続の独走優勝を遂げました。
3番グリッドのヨハン・ザルコが、YAMAHA勢トップの5.241秒差で2位に入り、7番グリッドからスタートしたアンドレア・イアンノーネは、8.314秒差の3位に入り、6年目の最高峰クラスで初めて2戦連続の表彰台を獲得しました。
14番グリッドからスタートした中上 貴晶選手は、KTM勢とのバトルの末、21.174秒差の12位に入り今季のベストリザルトを獲得しています。



MotoGP第4戦 スペインGP MotoGPクラス決勝リザルト
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MotoGP第4戦 スペインGP MotoGPクラス ポイントランキング
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MotoGP 第4戦 スペインGPで一番衝撃だったのが、2位集団を走るペドロサ、ロレンソ、ドヴィジオーゾの多重クラッシュでしょう。

ドヴィ・ロレンソ・ペドロサ転倒動画








この多重クラッシュについて、当事者たちからコメントが出ていますので、紹介したいと思います。





ホルヘ・ロレンソのコメント
「不運だったので、転倒のことは話したくありません。
僕たち3人は、チャンピオンシップの中で最もクリーンなライダーです。
このような終わり方は相応しくありません。
アンドレアが膨らみました。
僕はイン側から抜いて、ダニとの数千分の一の接触を感じました。
まるで、ドミノのような転倒でした。
タイトル争っているドビに悪く思います。
あの転倒がなければ、ポイントリーダーの座を維持していたでしょうから・・・
このレースで、ストロングに走れることを証明したけど、違いを生み出すことができませんでした。
昨年は14秒差でしたが、今年は4秒差でフィニッシュすることができたはずです。
8ラップをトップで走ることができれば、誰もが知っている僕の高い集中力と一貫性を発揮して、全周回をトップで走れ、優勝することができたでしょう。
これからお気に入りのサーキットを迎えるので、今回のような前進を果たし、ドゥカティがニューパーツを投入しバイクが曲がれるようになれば、トップに行けます。
これほど楽しく走れたのは、久しぶりです。」




ダニ・ペドロサのコメント
「かろうじて立ち上がることができ、トラックから出ましたが、タイヤバリアーのところで休まなければいけませんでした。
頭と腰に強烈な激突を受け、ヘルメットが守ってくれたのは幸運でした。
手にダメージを受けなかったのも幸運でしたね。

全てはレースの結果です。
僕は良いペースで走れていたけど、何らかの理由で加速が良くなかったので、ストレートでドカティ勢に抜かれてしまっいました。
スリップストリームで抜き返すことができず、バイクを止めることにも苦労していました。
ペースだけが良く、彼らにブロックされていたので、レース終盤に向けてタイヤをマネージメントするか、ミスが起きるのを待つしかありませんでした。
そこで、2台がコーナーでは大きく膨らんだのを見て、ミスを利用し、最適な走行ラインで突っ込みました。
コーナーから立ち上がるところで、ホルヘが戻って来て、僕たちはぶつかりました。

僕の身体はバイクの右側に位置していたので、彼が戻って来たのが見えませんでした。
不運にも3人が転んでしまい、素晴らしいレースをしていた2人には悪いと思います。
タイトルのオプションが難しくなってしまったドビには申し訳ないと思っています。

最もネガティブなことは、このような状況に入り込んでしまうプロファイルの持ち主でない3人に起こってしまったことです。
スチュワートパネルの判断は、間違いだと考え、同意しません。
なぜ、レースインシデントだと決断したのか理由を聞きに行きました。
話し合い、レースインシデントであることはハッキリしましたが、僕は自分の走行ラインを走っていました。
2人は走行ラインから外れていて、僕はイン側を通過していました。
走行ラインを外したら、確認しなければいけません。
僕には優先権がありました。

ホルヘに制裁を与えるつもりはありません。
その反対で、このようなことは避けなければいけないから、説明したかったのです。
レースインシデントだと決めてしまうと、他のライダーたちが、ノーマルなことだと思ってしまうかもしれません。
単純なインシデントではありません。





アンドレア・ドヴィジオーゾのコメント
最終的にはレースインシデントですが、僕は獲得可能だった20ポイントを失いました。
僕の視点から見れば、両方に責任があります。
ダニはイン側に行きました。
状況を上手くマネージメントができ、進入するか、しないかを判断することができたでしょう。
ホルヘは走行ラインを外しました。
戻ろうとしたときは、他車に注意しなければいけません。
2人ともミスを犯したと思います。
必然的に、あのようなことが起こってしまい、僕にぶつかりました。

ホルヘは、3人目の存在を知らなかったと僕に説明しました。
僕のことだけが表示されていたと言うけど、ピットボードの表示はライダーが決めることです。
僕は3人で走っていることが分かっていたし、僕が彼の立場だったら、気づいていたでしょう。
彼はそのような情報に興味がないようですが、それが転倒につながりました。

0ポイントに終わってしまいましたが、僕たちは本当に強かったです。
ヘレスはいつも苦しみ、今週末も苦しかったけど、冷静さを保ち適した決断を下しました。
マルクとバトルするペースがありました。
これはポイントを挽回するモチベーションとなります。」

とのコメントを残しています。
ドヴィはチームメイトのロレンソに無茶苦茶怒ってますね・・・
ランキング上位でしたし、気持ちは解ります。
しかし、ドヴィが皮肉を言うなんて珍しいですね。
それにしても、ペドロサは一番大人だなぁ~と感じました。





マルク・マルケスのコメント
「グラベルが見えたけど、遅かったです。
あそこは時速230kmぐらいで、ガスを閉じたけど転倒をコントロールできたのは幸運でした。
ペースがあることが解っていましたが、レースは長いです。
ここではギャップを広げることは難しく、今日はトラックで一番速くなかったのですが、勝ちました。
トラックでダニが速いことを確認しましたが、レースは速いだけでは勝てません。
抜かなければならず、ある瞬間にアグレッシブにならなければいけません。

スタートは良くなかったです。
ポジションを1つも上げることができなかったのですが、直ぐに前に出ることができました。
ロレンソを抜くことがとても難しかったです。
彼を抜くには、ハッキリした状況まで待たなければいけませんでした。
抜いたとき、他車が抜くことができなかったので、そこで2秒のギャップを広げることがカギとなりました。

今週末は3度も転んでしまいました。
これは何らかの意味があるので改善しなければなりません。
今日はどうしてもアンヘル・ニエトの胸像が欲しかったので、特別な週末です。
moto3クラスの表彰台を見て、あのトロフィーが欲しかったから、とても嬉しいです。


勝ちたい理由がトロフィーのデザインだったとは・・・(笑)
マルケスがチェッカーを受ける時のパフォーマンスですが、志村けんの様な謎の動きをしています。
ラジオ体操 第一 でも見たことあるような動きですよね(笑)
一体なんの動きだったのでしょうか?スペインで流行ってる踊りか何かですかね・・・?







カル・クラッチローのコメント
「僕たちのペースに関しては、良い週末だったので欲求不満ですが、レースに向けてセットアップは十分に良くなかったのは残念です。
フロントタイヤはオーバーヒートしてしまい、他車と比較して、リアグリップに苦しんでいました。
ペースはイマイチで、全てをブレーキングで挽回しなければいけなかったのでフロントタイヤが熱くなってしまい、スリップストリームから離れることを強いられました。
1コーナーでバイクを傾け過ぎたようです。
白線を踏んだと思いますが、まだ分析していません。
テキサスと全く同じ状況です。
もし、白線の上でフルに傾けているときに、スロットルを開ければ・・・

簡単に表彰台を獲得できる手応えがあっただけに失望しています。
今日は僕たちの日ではありませんでした。」





ヨハン・ザルコのコメント
「6コーナーで3人が突然消え、次の瞬間、転倒しているところを見ました。
信じられませんでした。
あのようなことが起こったときは、自分をリラックスさせ、落ち着かせ、もう一度集中させなければいけません。
残り7ラップはミスを犯すことができませんでした。

今日は幸運が僕に微笑んでくれました。
チャンピオンシップの2位に進出していることが信じられず、期待以上です。
夢のようです。
次はルマンで、ヤマハに適したトラックなので頑張ります!」





バレンティーノ・ロッシのコメント
状況からすれば、5位で週末が終わったことは悪くないけど、5位で終われたことを喜んでしまうこと自体が問題です。
ヤマハに対して、ずっと同じことを頼んでいますが、問題が解決されていません。
昨年の9月から何をすべきかを訴えており、もう5月に入っていますが、まだ何も解決していません。

リアクションを起こし、素早く対応しなければいけません。
何をしなければいけないのか、僕はハッキリしているけど、ヤマハはリアクションのスピードを速めるために努力すべきです。

トラクション不足の原因の75%は、電子制御にあります。
明日はテストが控えていますが、持ち込んだパーツで解決できるとは思いません。
まるで氷山にいるようです。

確かに昨年は38秒差でした。
今年は8秒差ですが、現実的な順位は8位なので何も役立たちません。
問題を解決するには、ある程度の時間が必要ですが、ヤマハが状況を一転させてくれれば、リアクション時間を短縮する能力があるはずです。」


とコメントしており、ロッシは進まない解決策に苛立ちを隠せない様子ですね。
今回のレースで、ロッシのMotoGPでの走行記録が4万キロを突破し、ロッシは地球1周分をレースで走ったことになるそうです。





マーベリック・ビニャーレスのコメント
高いモチベーションとやる気満々でオースティンから乗り込んで来て、本当にがっかりです。
この状況から抜け出そうと僕たちは懸命に働いています。
僕たちのポジションは表彰台争いです。
そして、優勝争いなんです!
ものごとが機能すれば、優勝争いができることを完璧に解っていますが、僕たちは後退しています。
ライバルたちは僕たちを大きく上回っています。

10か月間も同じことを言い続けています。
グリップが無いんです。
全てを試していますが、最終的には同じ問題の繰り返しです。
加速しないんです!
これは電子制御が働かないことを意味しています。
バイクが機能するように、週末を通じて何度も走り方を変えてみました。
僕は混乱を感じていますよ・・・
問題はハッキリしているので、解決しなければいけません。
モルビデリやバウティスタの後ろを走って、マシンが劣っているとことを確認しました。
僕はそのことを伝えます。
その一方で僕のチームは、週末を通じて1000通りのセットアップを試してみました。
バイクはトラックに次第で大きく変わってしいます。
もしかしたら、ルマンでは解決してしまうかもしれませんが、問題は10か月前から存在しています。
プレシーズンから、このような状況は予想され僕は繰り返し主張して来ました。
今は、ここまでと同じように全力でトライしなければいけません。」

と、コメントしており、ビニャも ご立腹です。
さすがに10ヶ月も問題が解決されないと、ライダーとしては苛立ちますよねぇ・・・
ヤマハは一体どうしちゃったんでしょう?



アンドレア・イアンノーネのコメント
「フロントにミディアムコンパウンドを選択しました。
グリッドに着いたとき、ミシュランのエンジニアとチームから表彰台争いの可能性があるという理由で、ハードコンパウンドに履き替えるようにアドバイスを受けましたが、履き替えないことを決断し、上手く行きました。
そして、非常に重要な表彰台を獲得しました。
今は、ものごとが上手く行っています。
プレッシャーはありません。
オースティンで表彰台を獲得する前も含めて、スズキからのサポートが嬉しいです。
契約に関する僕の優先先は、スズキに残留することです。
他のオプションがありますが、心配していません。
とにかく重要なのは、この方向で仕事を続けることです。」


とのコメントです。
次のグランプリは5月20日に決勝の行われる第5戦 フランスGPですが、MotoGPクラスは、ヘレス・サーキットに残り、5月7日から行われる シーズンが始まってから初めてとなるオフィシャルテストが実施されます。

2018年シーズンにエントリーする12チーム中、ドゥカティ・チームはテストをキャンセルし、コンセッションの待遇を受けるチーム・スズキ・エクスターとアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニは、1か月後に行われる第6戦イタリアGPの開催地、ムジェロ・サーキットに移動し、2日間のプライベートテストを予定しています。

YAMAHAのYZR-M1の仕上がりが、非常に心配ですがオフィシャルテストで前進することはできるのでしょうか!?
今後のヤマハ・ファクトリー・チームに注目です!





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コメント

  1. 確かにレースアクシデントですが、3人共に注意が足りなかったとも感じますね。ダニは前2人が膨らんだからといって距離もあるのに容易にレコードライディングを取りすぎた(どのみちクロスライン的に被る事は予想出来そう)。ホルヘはダニの存在(第三者)を予想していなかった事(ドヴィはダニに気付いていたわけで、ホルヘもダニを把握していれば恐らく後方確認したでしょう)。ドヴィはダニに気付いていたのにホルヘにやや強引なオーバーテイクを仕掛けた事(抜かれたホルヘも膨らんだのは単純にホルヘもオーバースピードだったのか、ドヴィのオーバーテイクに邪魔されて膨らんだのか分かりませんが)。ただだからといって誰も責められないのが大方の意見だと思います。

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    1. コメントありがとうございます。
      3人共いろんな事情があっての接触ですし、おっしゃる通り誰も責められない感じですね。
      しかし、ドヴィにしてみればポイント0は痛いですねぇ・・・

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  2. イアンノーネいいぞ!運もありますが連続表彰台!リンスが去年のイアンノーネみたいだ。

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    返信
    1. コメントありがとうございます!
      やはり、スズキが好成績だと盛り上がりますね!!
      今年になって大幅に戦闘力が上がっているのは一目瞭然で、今季1勝するのではないでしょうか!?
      WSBKの方も、BSBのブラッドリー・レイがGSX-R1000Rでスポット参戦するとの噂もありますし、頑張って欲しいものです!

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