MotoGPセパンテスト 各ライダーのコメントその2 ザルコはタイで16年型を投入!



1月30日にMotoGPクラス今年初のオフィシャルテストを終えたわけですが、ドカティ・ホンダ・ヤマハ・スズキのワークスライダー以外のライダーのコメントも公表されてきましたので取り上げたいと思います。

モンスター・ヤマハ・テック3のヨハン・ザルコですが、オフィシャルテストの1日目と2日目は、昨年ファクトリーライダーたちが使用した17年型のYZR-M1でテストプログラムに取り組みましたが、最終日は16年型のYZR-M1を再投入しました。

やはり、17年型のYZR-M1はイマイチなバイクだったということでしょうか?ザルコのコメントから見ていきたいと思います。





ヨハン・ザルコ
「状況とフィーリングをもう少し理解するために、セパンテスト最終日は昨年のバイクを使用することを決めました。
最終日の午前中は、本当に速く走れる完璧なトラックコンディションでした。
59.5秒は良いラップタイムですが、十分ではありません。
2日目に感じれたグリップがありませんでした。
しかし、タイムが出ているので、現時点で僕の負担が楽になることから、16年型は良い選択でしょうね。
僕はまだ学ばなければいけない部分があります。
次回のテストでは、16年型のバイクで仕事を続けます。
2年前にホルヘ・ロレンソがこのバイクを走らせた走り方を見つけたいんです。
それができれば、もっと速く走れることに役立つはずです。」



アルマ・プラマック・レーシングのダニロ・ペトルッチは、昨年使用した17年型のバイクと開発されたばかりの18年型のバイクがが準備され、比較検証を始めとするテストプログラムに取り組みました。

ダニロ・ペトルッチ
「両方のバイクで沢山のテストに取り組みました。
トラックコンディションがベストだった午前中のタイムアタックでは、もっと上手くやれることができたでしょうが、技術的な問題が発生してしまいました。
18年型が与えてくれる感触に満足しています。
タイでは、18年型のテストをする時間がもっとあるでしょう。」



ティト・ラバト
「速く走ることができ、単独で良いペースを刻むことができたので、非常にポジティブなテストとなりました。
走る度に17年型のバイクがどんどん好きになり、チームは3日間を通じて素晴らしい仕事をしてくれました。
午後、レースシミュレーションを実行したけど、1日目と同じコーナーで転倒してしまったから、完走できませんでした。
転倒の原因は解っています。
このタイヤは警告がないけど、次回のテストに向けて幾つかのことがハッキリしました。
今回のテストの進み方が嬉しいです。
タイに向けて体調を整えるために、トレーニングを続けます。」

コメントから察するに、タイヤがグリップを失う前に感触がないってことでしょうか?
何かと話題の絶えないミシュランタイヤですが、2018年は安定した品質で供給して欲しいものです。





アルバロ・バウティスタ
「今回のテストの第一印象ですが、最高ではなかったかもしれないけど、バレンシアで試すことができなかったデスモセディッチGP17を初めて走らせたことを考慮しなければいけなませんね。
それに加えて、まだ1台しかバイクが準備されていません。
転倒や問題が発生すれば、多くの時間を失ってしまうので、次回のテストには2台目が投入されることを期待しています。
1日目は、雨の影響を受けた事と、転んでしまったので多くの周回を重ねることができませんでしたが、3日間のテストを終了し、フロントにすごく良い感触があり、素晴らしい信頼感があります。
その一方で、リアのグリップが不足しているので、コーナーに速く進入できず素早く立ち上がれません。
沢山のことを試し、役立つだろうと思われる幾つかの解決策が見つかりました。
また、フェアリングも試しましたが、装着の有無に大きな違いは感じられませんでした。
しかし、セパンで大きな違いが出ないだけかもしれません。
完璧ではありませんが、バイクと僕は理解し合っている最中です。
チームと一緒に必要なことを探しています。」



フランコ・モルビデリ(MotoGPルーキー・2017年moto2王者)
「2日目の転倒は、両方ともブレーキングです。
経験不足以外に考えられません。
転倒が原因で左手の指が痛かったのですが、鎮痛剤を服用してテストを続けました。
午後はミディアムコンパウンドのタイヤを履き、結果に満足しています。
沢山の周回を重ねることができ、2分01秒前半で走れたので悪くないです。
セッションの最後にタイムアタックしたかったけど、トラックコンディションはそれほど良くなかったので、タイムを伸ばすことができませんでした。
今年最初のテストで沢山のことを試せました。
チームと一緒に良いテストをしたので満足感があり、次回のテストが楽しみです。」


昨年10月の第16戦オーストラリアGPで左手を骨折したアレイシ・エスパルガロは回復具合を確認しながら、初日は17年型のRS-GPから乗り始め、18年型のRS-GPををジェイクダウンさせ、2日目から18年型のRS-GPに専念しました。



アレイシ・エスパルガロ
「2018年は順調な出足だと言うことができます。
ニューバイクが気に入りました。
アプリリアは、特に僕の指示に従ったシャーシ構造に関して素晴らしい仕事をしてくれました。
アグレッシブなブレーキングができ、シートのポジションは僕のライディングスタイルに上手くフィットします。
最終日にはニューバージョンのトラクションコントロールを試しました。
すごく良いです。
カタールのテストに間に合うように進化型のエンジンで、更に一歩前進しなければなりません。
今年のレースは他メーカーのバイクも早そうなので、開発が絶えないことが重要です。」

アプリリアが好きな私としては、RS-GPの18年型はシャーシの出来が素晴らしい事は良いことなのですが、シーズン中でもシートのポジションなんかどうにでもなるのに、わざわざインタビューにポジションをコメントするアレイシって・・・
他に良いところはないのか?(笑)

「アプリリア絶好調!?アレイシのコメントに突っ込みどころ満載!motogp第16戦オーストラリアGP初日」という記事でも取り上げましたが、
フィジカル面だけでなく、メンタル面でも僕のキャリアの中で、これほど仕事に取り組んだことは今までになかった」
とか
「正直、予選はどうでもいいです。」
とコメントする アレイシがおもしろ過ぎて取り上げましたが、アレイシって本物の天然なんでしょうね。

市販車のRSV4ベースのCRTマシンでGPマシンを抑えてトップで走る(数週だけ)特殊なライディングをするアレイシに合わせたバイクが乗りやすいバイクなのか、本当に速いバイクなのか少し不安です。
チームメイトのスコット・レディングの成績に注目しながら今年も観戦したいと思います。




コメント

  1. RSV4乗りとしては今年こそは表彰台に立つアプリリアを期待したいですね。ライダーとマシンの実力的にはKTMには勝ってると思うので、兄弟対決としてもアレイシに頑張ってもらいたいものです。
    因みにアレイシはCRT時代の癖からツッコミ命!のフロント依存な乗り方になっていて、アプリリアもアレイシスペシャル状態で開発しているのでスタイルが違うレディングは相変わらずフラストレーションが溜まるでしょうね。

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    1. コメントありがとうございます。
      そうなんですよ。
      実際レディングはバレンシアテストではアレイシの2秒落ち、セパンテストではアレイシの1秒落ちがベストラップです。
      恐らくRS-GPはアレイシの乗り方じゃないと速く走れない設計なのではないかと予想しています。
      実際に昨年のチームメイトのサム・ロウズはランキング最下位でしたし・・・・
      特殊なライダーに合わせて、開発の方向を間違わなければ良いのですが、既に方向性が間違っているんでしょうねぇ(笑)

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    2. 他メーカーと違ってチーム規模が小さいので手持ちの手札の中で最高の組み合わせを模索すると特定のライダースペシャルになってしまうのは致し方無いですよね。最近マルケスがKTMに乗っても勝てる!的な扇情コメントが見受けられますが、アレイシスペシャルなアプリリアは蚊帳の外なのが面白いです。

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    3. KTMよりも成績はいいのに、蚊帳の外。
      GP250の頃はアプリリアじゃないと勝てないっていう時期があったのに・・・(´;ω;`)

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