Motogp オフィシャルテスト 1日目 各ライダーコメント



MotoGPクラスは3クラスの先陣を切って、28日~30日までの日程でマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで今年最初のオフィシャルテストが実施されます。

昨日行われたテストは初日は、午前中は雨に見舞われたもの、午後からはドライコンディションで走行することができました。

オフィシャルテスト初日のトップタイムは1分59秒427でダニ・ペドロサが全56周回中55周回目に記録しています。(昨シーズンのセパン戦でもPP獲得)

しかし、2位〜5位までドゥカティ勢が独占し、ケーシー・ストーナーはコメントで「新ドゥカティ機は実にポジティブだ」と述べています。

リザルトとストーナーのコメントを見る限り、どうもテスト初日からドカティが他メーカーよりも一歩前進しているように見えますね。

オフィシャルテスト1日目のリザルトは以下の通りです。


MotoGP オフィシャルテスト1日目 リザルト
※クリックで画像拡大します。




各ライダーのコメント



マルク・マルケス
「今日のテストは、ウインターブレイク後の乗り始めなので、全員が忙しい1日となり リズムをもう一度見つける必要がありました。
異なるエンジンを積んだバイクをテストしました。
1台は昨年型のエンジンで、後の2台は新しいスペックのエンジンです。
多くのことに手を加える必要があり、現時点で新しいエンジンは良いようです。
当然、残りの2日間でセットアップを改良し、エンジン、電子制御、エアロダイナミックスなどのテストを継続していきます。
まだ1日目ですが、フィーリングとリズムはポジティブです。」
尚、マルケス選手はトップタイムを記録したペドロサ選手について
「ペドロサが速ければ、マシンの仕上がりが良いってことですから」
とコメントしています。




ダニ・ペドロサ
「ベストタイムでテストが始まったことは、良いことだから当然嬉しいです。
午前は雨が降ったのでレインタイヤで走る事となり、最初から良い感じがありました。
午後は路面が周回毎に乾いていき、やるべきテストができたので良かったです。
トップタイムについては、あれは良いタイムでした。
最初に雨が降り、その後、路面が乾いていき、トラックのコンディションが常に変わっていたことを思えば、然るべき方向に進んでいると言えるでしょう。
ミシュランの新しいレイン用リアタイヤはけっこう気に入りました。
路面がドライになっても、全体的に良いフィーリングでした。

今日のテストは、セットアップは同じなのですが、エンジンが異なる3台のバイクが準備されました。
基本的にエンジンのテストに取り組み可能な限りに多くの情報を収集し、それぞれのスペックの印象を得ました。
新たに準備された2種類のエンジンは馬力も向上し、スピードも確保でき、操縦の際のフィーリングが更に良くなりました。
マシンの安定感が増し、ピッチングが解消され、タイヤが消耗してきた時にグリップの低下をおさえられます。
エンジンのマッピングは変えましたが、3種類のマシンを同じセッティングで比較してみま

まだテスト項目は沢山あり、しっかりバイクを理解しなければいけません。
今日はロングランをしなかったので、消耗したタイヤで周回を重ねる必要があります。

僕たちはまだ初期段階ですが、現状の印象は良いです。」





バレンティーノ・ロッシ
「正直なところ、今年の冬は100%心穏やかな気分になれませんでした。
理由は単純で、新しいバイクを試せていなかったからです。
今日、新しいバイクに乗ってみて、去年は無かったフィーリングを感じました。
2017年シーズン中の混乱を良く理解し、今日使用したシャーシはニューシャーシで、2016年型をベースとした進化型です。
フロントの接地感があり、プッシュするときにスピードがあります。
今年のマシンは、コーナー進入時の自信が戻ってきました。
去年の11月テストが役に立ちました。
シーズン中はかなり混乱してましたが、あのテストではっきりさせることができました。2016年版のシャーシをベースに選べて満足しています。
テストでは他の分野にも集中しました。
加速の改善に向けて、2つの異なるエンジンを試しましたが、それほど悪ありません。
トップスピードが速くなりました。
後は電子制御ですね。
私たちよりもドゥカティやホンダは上を行っています。
しかし、良いベースは見つけられました。
特にリアタイヤを温存するための改善が必要ですが、第一印象はポジティブです。」




アンドレア・ドヴィジオーゾ
「MotoGPで、これほどはっきりバイクが良くなることは、そうそうないので驚きました。
より速くコーナーに進入できます。
午後に新しいバイクを試し、比較するには十分な時間でした。
明日も比較作業を継続する予定です。
もしかしたら、良いことが解ったかもしれません。
特にコーナーに入って行く最後の箇所でフロントが少し良くなり、ブレーキレバーをリリースすると、以前より速くコーナーに入って行くことができます。
ですが、ドカティのマシンで問題だったアンダーステアが解決したわけではありません。しかし、進入がスムーズに行けば、立ち上がりに向けて準備できるので、総合的には改善されたと言えます。」




ホルヘ・ロレンソ
「1年前のセパンテストではトップと1.7秒差でしたが、今日は0.3秒しか違いません。
実にポジティブな一日でした。
GP18はマシンです。
これまで苦戦してきた2つの問題点が改善されてますが、まだ伸びしろがあります。

コーナー中盤でアクセルを開けていった時に、以前より旋回性が増しています。
僕のライディングスタイル寄りの特性です。
新しいマシンで、すぐに速いなんて最高です!もの凄いポテンシャルを感じます。
2017年の経験は重要でした。
ライダーとして、私自身も以前よりスキルが上がったと感じています。
完璧なマシンなんて存在しませんし、どんなマシンも長所短所があります。
しかし、僕のアタックラップやペースを見る限り、実に良いスタートと言えると思います。」



ケーシー・ストーナー
※ドゥカティのテストライダー、ケーシー・ストーナーは当初、24日と26日に出走する予定でしたが、天候上の理由で24〜25日に変更され、26日最終日は出走しませんでした。
プライベートテスト後のコメントを紹介したいと思います。

「ポジティブなコメントしかありません。
エンジンとエンジンマッピングを変更し、シャーシも大きく変更しています。
シャーシに関して前進でき、GP18は多くのフィードバックをライダーに提供してくれ、ここ数年間追求していた「どのように今バイクが路面と接しているか」をより良く感じることができます。
エンジンに関しても新たな発見があり、今の所テストしたものは全て良くネガティブな所は1つもありません。
GP18は、ここ数年間の弱点を改善できる大進歩になるかもしれません。」

とコメントしています。




6名のライダーのコメントを拾ってみましたが、個人的に気になるのは今年 DUCATIに移籍したジャック・ミラーです。
なので、記事冒頭の画像もミラーにしました。

RCV213から乗り換えたばかりの初日のテストで、デスモセディッチGP17で5番手タイムを出しています。
この記事を書いている最中に2日目のテストが終わり、2日目の上位トップ10の名前を見ると初日と同じように5番手タイムで2日目を終えています。

まだテストなので、何とも言えない部分はありますが、もしかしたら去年のヨハン・ザルコの様に2018年シーズンのダークホースになるんではないかと目を付けています。
Moto3からMotoGPへ飛び級で昇格した 天才ジャック・ミラーがデスモセディッチで頭角を表し始めるか!?
今シーズン注目したいと思います!


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