10月13日~15日にブリティッシュスーパーバイク選手権 第12戦ブランズ・ハッチGPが開催されました。BSBは第12戦ブランズ・ハッチGPが最終戦で、シーズンの幕を閉じました。
最終戦までの順位とポイントですが、
1位 レオン・ハスラム 612pt
2位 ジョシュ・ブルックス 580pt
3位 シェーン・バーン 579pt
4位 ジェイク・ディクソン 558pt
5位 ピーター・ヒックマン 549pt
6位 ジェイソン・オハローラン 526pt
となっており、総合1位のレオン・ハスラムは2位のブルックスに対して32pt差のマージンを築いています。
最終戦はトリプルヘッダーで3レース行われるのですが、このポイント差ならよっぽどの事が無い限りハスラムがタイトル獲得という状況ですが、ブランズ・ハッチGPが得意な2人が2位と3位に着けており、今シーズンのタイトル争いは劇的な結末を迎えました。
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース1動画レース1はシェイキー1位、ブルックス3位、ハスラム4位となりました。
ハスラムはタイトル獲得の為にシェイキーとブルックスより前でゴールしたかったでしょうが、上位3人のペースに付いて行くことができず、4位に終わりました。
よっぽどレース1で勝負を決めたかったのか、何かマシンに深刻な問題でもあるのか、レース終了後のハスラム陣営は、まるでお通夜の様な深刻な空気が漂っていました。
よくよく考えてみれば、レース1の前に行われたノックアウト予選でハスラムは「あわやQ2止まり」という内容で、Q3の残り1分という所で転倒しラストアタックができませんでした。
この時から既に、ハスラムの運命の歯車は狂い始めていたのかもしれません。
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース1リザルト
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レース1を終えTOP3のポイントランキングは
レオン・ハスラム 625pt
シェーン・バーン 604pt
ジョシュ・ブルックス 596pt
となり、ランキングはブルックスとシェイキーが逆転し、シェイキーとハスラムの差は21pt差になりました。
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース2動画
日付変わって日曜日に行われたレース2ですが、ここで運命の歯車が大きく動きました。
スタート直後、ブルックス、ハスラム、シェイキーの順でレースは進んでいきます。
2周目にシェイキーがハスラムを抜き、ブルックス、シェイキー、ハスラムの順で進み、3周目にシェイキーがブルックスを抜き、トップへ立ちます。
快調に順位を上げ飛ばすシェイキーと裏腹に、ハスラムは5周目あたりからズルズルと順位を下げて行きます。
一時は12位辺あたりまで順位を落としたハスラムですが、何とか10位でチェッカーを受けました。
明らかに昨日の予選からバイクが仕上がっていません。
どこかバイクに問題があって、レース2は思い切ってセッティングを変えてきたのでしょうが、裏目に出たてしまったという印象です。
この結果に応援に来ていた父親のロン・ハスラムもこの表情です。
そして、レースの勝者は序盤トップに立ち、見事逃げ切ったシェーン・バーンがレース1に続いてレース2も勝利しました。
まさかのハスラム10位とシェイキーの優勝にシェイキー陣営は お祭り騒ぎです。
ブランズ・ハッチに入って、完璧に風はシェイキーの方へ吹いています。
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース2リザルト
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レース2を終えTOP3のポイントランキングは
レオン・ハスラム 631pt
シェーン・バーン 629pt
ジョシュ・ブルックス 609pt
ブランズ・ハッチGPが始まる前は32pt差があったのに、レース2を終えて2pt差に!
2017年度のタイトル争いは今季最後のレースまで持ち越しとなりました!
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース3動画
ブリティッシュ・スーパーバイク選手権 2017年シーズンの結末は、いきなり訪れました。
スタート時に、シェイキーは大ウイリーしてしまい、やや出遅れます。
その後、ランキング3位のブルックスと接触し順位を落とします。
一方、ランキングトップのレオン・ハスラムはロケットスタートを決め、一気にシェイキーの真後ろに着けたかと思うと、4コーナーの進入でシェイキーの前に出ます!
仕上がりの悪いバイクでシェイキーを抑えながら走るハスラムですが、6周目に悲劇は訪れます。
(上の動画では丁度CMでカットされていました。)
なんと、ハスラムが転倒。
激しくスポンジバリアに突っ込み、自力では立てません。
イエローフラッグが提示され、コース上にはセーフティーカーが入りました。
父親のロン・ハスラムもこの表情・・・・
その後はシェイキーが大事にコースを走り、見事に今季もタイトル獲得となりました。
BSB 第12戦ブランズ・ハッチGP レース3リザルト
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昨日レースを見た後に、ずっと引っかかっていたのですが、ハスラムの転倒がおかしく見えました。
コーナーへアプローチする時に、ギャップでも拾ったのか 体がバイクから、ずり落ちる様な転倒とでも言いましょうか?
今日、仕事が終わって家に帰ってハスラムが転倒する動画を見て気が付いたのですが、ずり落ちるというよりも、ハスラム自ら飛んでいるように見えます。
「この光景は数年前に見た!!アレイシ・エスパルガロがRSV4のCRT機でやってた!」
と思い、イギリスのウェブサイトを検索して見ると、
「レオン・ハスラムは、レース3でフロントブレーキが壊れた後、172マイルで飛び降りる!!」との見出しが!
やはりアレイシと同様、自ら飛び降りたんですね・・・
しかし、172マイルって時速277km・・・・
そりゃ自力で立てないはずですよ・・・
けどですね、自力で立てないのにハスラムは、ボロボロになったツナギのまま、ピットレーンでウイニングラップから帰ってくるシェイキーを待つんですよ。
そして、シェイキーが帰ってきて、この抱擁!!
お互いを称え合い、何とも人間味あふれる所がBSBらしくて大好きです!
男気溢れるハスラムさんはマジで紳士だと思います!
ぶっちゃげ、このシーンはウルッと来ました (´;ω;`)
今季も沢山いいレースを見せてもらいました。
1年を振り返ってベストレースを挙げるなら、やはりアッセンのレース2 ですかね。
シーズンが終わったばかりなのに、もう来シーズンが待ちきれません。
来年もBSBらしい、良いレースが見れる事を願っています。
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