まず初めに、私は今回Ducatiの発表するV4エンジンを搭載した新型スーパーバイクの名前が「Desmosedici Stradale(デスモセディッチ・ストラダーレ)」だと思っていましたが、どうやら「Desmosedici Stradale」はエンジンの名前で、車両の名前はPanigale V4(パニガーレV4)だそうです。
ネット上でも「Desmosedici Stradale」という言葉ばかり飛び交っていた増したので、てっきりV4エンジンを搭載した新型スーパーバイクの名前だと思っていました。
さて、ついにDucatiが満を持して投入するPanigale V4(パニガーレV4)のエンジンスペックが公開されたので、注目していきたいと思います。
またDucati Panigale V4(パニガーレV4)のSモデルと思われる画像が何枚か流出していますので見ていきたいと思います。
11月6日追記:Ducati Panigale V4 が正式発表されました!
詳しくは こちらの記事をご覧ください!
まずは、メーカーリリースです。(長いので一部省略しています。)
デスモセディチ・ストラダーレは、MotoGP マシンに搭載されているV4 エンジンから誕生しました。
このパワーユニットは、デスモセディチGP に搭載されているエンジンの寸法とジオメトリーを踏襲し、デスモセディチGP と同じエンジン型式を採用し、42°後方に傾けられています。
このソリューションによって、マスを集中化させて、シャシと完璧に一体化することが可能になりました。
MotoGP マシンと同様、このエンジンはカウンター・ローテーティング(逆回転)・クランクシャフトを搭載し、70°オフセットされたクランクピンによって、「ツインパルス」と呼ばれるイグニッション・システムが実現しています。
これにより、このエンジンは独特なエグゾースト・サンドを奏で、コーナー出口における素晴らしいトラクションを生み出しています。
中速域のトルクを最大化し、低回転域におけるトルクとパワーを向上させるため、排気量をMotoGPマシンのエンジンよりも若干拡大して1,103cc としています。
最高出力は210ps以上/13,000rpm、最大トルクは12.2Kgm以上/8,750~12,250rpm で、ユーロ4 規制に適合しています。
デスモセディチ・ストラダーレにも、デスモドロミック・システムが採用されています。この高回転型「デスモ」エンジンには、最先端のテクノロジーが投入され、かつてないレベルの洗練性、コンパクト性、軽量性を実現することに成功しました。
MotoGP マシンと同様、このエンジンはボアを81mm に設定して設計作業が進められました。
エンジンへの吸気は、可変長エアインテーク・ファンネルに接続されたスロットル・ボディを介して行なわれ、あらゆる回転域にわたってシリンダーへのエアフローを最適化することにより、パワーデリバリーおよび扱い易さの両面で大きなメリットが得られています。
楕円スロットル・ボディには、2 本のインジェクターが組み込まれており、スロットル・バタフライの上下に設置されています。
気になるエンジンのスペックは以下の通りです。
排気量:1,103cc
エンジン形式:90°V型4気筒エンジン
ボア×ストローク:81×53.5mm
圧縮比:14.0:1
最高出力:210ps以上/13,000rpm
最大トルク:12.2Kgm以上/8,750〜12,250rpm
逆回転クランクシャフト
ツインパルス点火シーケンス、クランクピン・オフセット:70°
ユーロ4規制に適合
タイミングシステム:デスモドロミック・ハイブリッド・チェーン駆動バルブ・タイミング・システム
デュアル・オーバーヘッド・カムシャフト(DOHC)
湿式多板スリッパー/サーボ・クラッチ
セミ・ドライサンプ潤滑システム
オイルポンプ×4(サプライ×1・リターン×3)
楕円スロットル・ボディ(52mm径相当)×4
可変長インテーク・ファンネル
6速ギアボックス、DQS(アップ/ダウン)
デスモサービス(バルブクリアランス調整・点検間隔)/24,000km毎
Youtubeに以下の動画がアップされているのですが、Ducati Panigale V4の心臓部となるエンジン、Desmosedici Stradaleの音がMotogpのデスモセディッチと同じなんですよね。
この音には惚れこんでしまいました。
そして、Ducati Panigale V4(パニガーレV4)のSモデルと思われる流出した画像は以下の通りです。
足回りがオーリンズの電子制御サスが入っているのでSモデルであると予想できます。
Sモデルはホイールはマルケジーニのアルミ鍛造ホイールが採用されているとの噂もあります。
過去の記事で何度か電子制御サスに対して個人的に「いかがなもんか?」という感想を述べているので、その辺は割愛します。
タイヤはピレリのDIABLO SUPERCORSA SP V2 を履いていますので、DIABLO SUPERCORSA SP V2が採用されるのでしょうか?
また、今回の流出画像だと、カウリングの形状が解りやすいですね。
個人的に興味を持ったのは
青丸と黒丸のカウリングの部分です。
Motogpのデスモセディッチよりは控えめですが、これはどう見てもウイングトレッドでは無いでしょうか?
黒丸なんかどう見てもウイングです。
青丸部分のウイングはガソリンタンクと一体化されています。
カウルの分割方法も凄く珍しく、サイドカウル&タンクカウルとでも呼べばいいのでしょうか?サイドカウルの面積が非常に大きく分割されています。
コケたら一体いくらするのでしょうか・・・・
想像すると少し恐ろしい金額になりそうですね・・・
さて、以前より何度も当ブログで予想していた 新型DucatiV4バイクのスペックの答え合わせに行こうと思います。
自信を持って「片持ちスイングアームは辞めるはずだ!!」と言いましたが、前回スパイショットが流出した時に外れてしまいました。
大まかな予想は以下の通りだったのですが・・・
・エンジン:デスモドロミック採用のL型4気筒エンジン
・圧縮比は13~13.5位
・ボア×ストローク 81mm×48.5mm
・車体:モノコックフレームに両持ちスイングアームの採用
・その他の装備:スーパーレッジェーラに付いているようなものが一通り採用
結果、「モノコックフレームの採用」と「デスモドロミック採用のL型4気筒エンジン」しか当たっていませんでした。
っていうか、誰が考えても当然と言える予想しか当たっていません!!
当たったということ自体が恥ずかしいです!!!
今回の予想で、一番自信のあったボア×ストロークですが、81mm×53.5mmを採用してくるとは・・・・
だって、WSBKや世界中のレースのレギュレーションは2気筒は1200ccで4気筒は1000ccって決まってるじゃないですか!!
当然4気筒のバイクを出すんだから、1000ccのバイクを出すと思うじゃないですか!!
いや・・・それは私の言い訳に過ぎないのでしょう・・・実際2気筒パニガーレの1299は排気量が1285ccで、レースに出るならパニガーレRか、スーパーレッジェーラを買いなさいと言う売り方を現在Ducatiはしています。
それに加え、WSBKでのDUCATIパニガーレの変貌 でも書いた様に、旧型の1098Rは吸気制限があっても勝てていたのですが、パニガーレになってパワーを出す為に1098Rよりもビックボア&ショートストロークで高回転型エンジンになった為に低速トルクが薄くなって、中低速コーナーで速いはずのVツインマシンの特性が上手く引き出せてなかった過去があります。
V4マシンになるという事でボアは81mmと簡単に予想はできたのですが、その教訓から「ストロークを伸ばしてトルクを補ってくるかもしれない!だからSTDモデルとSモデルは現行の2気筒パニガーレの様に1000cc+αかもしれない!」ともっと深く予想するべきでした・・・
そして圧縮比についてですが、14でしたね・・・
ついにDucatiがマツダの領域に入ってきました。
そりゃ圧縮比が14もあればトルクが細くなるのは当たり前ですよ。
だから+103ccなんでしょうけど、本当にこれは読めなかった!!
そして、個人的にまだ悔いが残るのは「逆回転クランク」の採用です。
近年ですとMV AGUSTAのF3 675(800)に採用されています。
実際私が今所有しているバイクRSV4 Factoryを購入する時にF3を買おうか最後の最後まで真剣に悩みました。
その理由が逆回転クランクでした。
「2ストロークのバイクで育ち、今だに2ストロークが大好きですが生産されていないので乗れない人種」としては、逆回転クランクは非常に魅力的な機構です。
アグスタF4には未だ採用されていない逆回転クランクをDucatiが先に1000ccの市販車に投入してくるとは思いませんでした。
(アグスタは財政難で新エンジン作れないって言う事情もあると思いますが)
しかし、これも予測できたはずです。
既にMotogpのデスモセディッチには逆回転クランクは採用されており、V4マシンが出るという事は当たり前のごとくMotogpからの技術や設計が流用されるわけで、逆回転クランクが採用されることは少し考えれば予想できたはずです。
今回、私のDucati新型V4スーパーバイクの予想は惨敗に終わってしまいました。
最後に、これだけのスペックを引っ提げながら、バルブクリアランス調整・点検間隔(デスモサービス)が現行のパニガーレと同じ24,000kmというのは凄いと思います。
Motogpからの技術転用や高圧縮&高回転化されているので、半分の12,000kmでもおかしくないと思っていました。
ただし、2018年度のDucati Panigale V4はリコールは覚悟しておいた方が良いかもしれません。
新設計のバイクって言うのは初年度は必ずと言っていいほどリコールは出るものです。
同じイタリアメーカーのアプリリアが2気筒のRSV1000R FACTORYからV型4気筒のRSV4 FACTORYになった時に出たリコール内容は「エンジン丸々載せ替え交換」という内容で私のRSV4 FACTORYも走行800kmでエンジンを載せ替えています。
同じイタリアのメーカーですが、そこまでのリコール内容が出ないことを祈ります!!
あとは、近日中に発表されるであろう、公式な車体画像と追加スペック&価格ですね。
Ducati Panigale V4が非常に良いバイクなのは間違いなさそうですし、一体いくらで販売されるのか発表が待ち遠しいです!!
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