今年の4耐も波乱ありで相当難しいレースとなりました。スタート前に雨が激しくなり、スタートディレイとなりました。
路面がスタート時のウェット状態からドライになった場合、4耐仕様の超ハードコンパウンドタイヤがどういうグリップを生み出すのか?タイヤ交換の時のクイックリリース等は付いてないし、ピットに入るタイミングとタイヤ交換時間も重要になって来るので、チーム力も求められる判断力の難しいレースとなりました。
7月29日21:00追記
リザルトが掲載されましたので、記事の最後に掲載しておきます。
リザルトが掲載されましたので、記事の最後に掲載しておきます。
各チーム大慌てでレインタイヤに交換するも、アナウンスによると5チームはドライタイヤでスタートしました。
ドライタイヤで出る5チームにしてみれば、スタート時よりも雨が強くなれば即戦線から離脱となる状況で、全く展開の読めないスタートとなりました。
そして、スタートディレイにより4時間耐久が3.5時間耐久となり、スタートしました。
今年から国際ライセンスのライダーも参加できる鈴鹿4耐は序盤からARRCのチームが快調に飛ばし、上位はほとんどARRCのチームでした。
同じ九州出身という事で、チーム能塚 & Manual-Tech Kawasakiを応援していたのですが、途中、景色は暗くなり、雨も少し強くなりドライ勢は戦線離脱かと思われました。
しかし、開始50分程でラインが乾き始め、ドライタイヤで出た5チームがタイムを上げてきて、レインタイヤ勢よりも速いタイムでラップを始めます。
始めにPIT-INしたのはHONDA RACING THAILANDでした。
しかし、PITからのサインではなく、ライダー独断での判断によるPIT-INだったので、PITではタイヤ交換の準備がされていませんでした。
8耐マシンとは違い、ST600ベースのマシンなのでタイヤ交換も時間がかかります。
と、言っても3分で前後交換していましたが(汗)
他チームも続々とピットに入って、全員ドライタイヤに履き替えました。
ピット作業も他チームが3分以上掛かるのに対し、20秒ほどで燃料作業を終え、一気にトップに躍り出たのがスタートからドライタイヤで走っていた「能塚 & Manual-Tech Kawasaki」です。
藤原監督によると、「雨雲レーダーを見て雨は上がるだろうと思って、ライダーを信じてドライで行きました!!!」との事です。
中盤までの順位は
1位 #108チーム能塚 & Manual-Tech Kawasaki
2位 #99 Yamaha Thailand Racing Team
3位 #74 AKENO SPEED・YAMAHA
となりました。
アケノスピードもドライタイヤでスタートしていましたが、最初のピットが終わり、能塚とアケノスピードの差は30秒程開いていました。
雨の降った後のコース内はとても暑いようで、ピットロードを走るライダーはツナギのジッパー全開でとても辛そうでした。
そして、事件は起こります。
レースも中盤も過ぎ、終盤に入る頃、姉弟でライダーとして参加している #310 SATORACINGwithクシタニ西宮 の中山 耀介(弟)が転倒してしまいます。
その直後、#73 AKENO SPEED・YAMAHAが転倒大クラッシュを喫します。
(アケノスピードは#73と#74の2チーム体制)
そして、SCが入るのですが、ここで大事件が起きてしまいます。
SCが入るためコース上に赤旗が掲示されていたのですが、トップを走る #108チーム能塚 & Manual-Tech Kawasaki の選手が「赤旗中断」と勘違いしてピットに帰ってきてしまいます。
ピットクルーに言われ、直ぐにコースに戻ろうとするのですがSCが通過するまでコース上に戻ることができず、順位を一気に下げてしまいます・・・
ピットミスしてなければSCの入った位置を考えると、約1周近い差をつけて逃げ切れたのにミスによりトップを明け渡してしまいます。
残り1時間時点で#108チーム能塚 & Manual-Tech Kawasakiはトップからメインストレース1本分の遅れで、表彰台も怪しい状況になります。
この時点でトップは #99 Yamaha Thailand Racing Team で2位に#74 AKENO SPEED・YAMAHAでしたが、SC導入時のイエローフラッグ違反で #99 Yamaha Thailand Racing Teamはピットスルーペナルティを課せられ、#74 AKENO SPEED・YAMAHAにトップを明け渡します。
しかし、#99 Yamaha Thailand Racing Teamは諦めず、ここから怒涛の追い上げを開始します!
80周目についに#99 Yamaha Thailand Racing Teamは#74 AKENO SPEED・YAMAHAに追いつき、トップを奪還します。
そして、そのままチェッカーフラッグとなり、
優勝 #99 Yamaha Thailand Racing Team
2位 #74 AKENO SPEED・YAMAHA
3位 #7 Astra Honda Racing Team
ARRCに参加してるチームがトップ3かぁ・・・
ARRCのレベル高いなぁ~と思っていましたが、何と画面に順位表が再掲載され、アナウンスによると #7 Astra Honda Racing Teamはペナルティで2周減算により3位に#108チーム能塚 & Manual-Tech Kawasaki が繰り上がりました。
波乱のスタートでドライタイヤ選択というギャンブルに勝ち、1次はトップを走行するも、ライダーのちょっとしたミスで表彰台から脱落してしまいましたが、レース終了後に逆転表彰台獲得となりました。
毎年4時間耐久は筋書きのないドラマで本当に面白いのですが、今年は特にスタート前から、天候の兼ね合いなどもあって、どんなレースになるか全く予想できずとても面白かったです。
鈴鹿4耐の結果は以下の通りです。
優勝 #99 Yamaha Thailand Racing Team
2位 #74 AKENO SPEED・YAMAHA
3位 #108チーム能塚 & Manual-Tech Kawasaki
となりました。
#99 Yamaha Thailand Racing Team おめでとうございます!!
以下、公式結果です。
途中経過(1時間)※クリックで画像拡大
途中経過(2時間)※クリックで画像拡大
途中経過(3時間)※クリックで画像拡大
ST600 4時間耐久レース正式結果表
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