様々なレースでのCBR1000RR(SC77)のリザルトまとめ 8耐勝利は厳しいと思う。

鈴鹿8時間耐久ロードレース開催まで、あと少しとなりました。


今年は鈴鹿8時間耐久ロードレースがFIM世界耐久選手権の最終戦となりますが、2016年9月17日にフランスのポール・リカールサーキットで行われた ボルドール24時間耐久レースを皮切りに世界耐久選手権のシーズンがスタートしました。

FIM世界耐久選手権第2戦となった舞台は、 同じくフランスのル・マンサーキットで行われた24時間耐久レース 第3戦オッシャースレーベン8時間耐久レース と続き、先日行われた第4戦スロバキア8時間耐久ロードレースまで終えています。2017年7月30日に行われる鈴鹿8時間耐久ロードレースはゲストライダーも豪華で、全日本ロードレース選手権のライダーや世界耐久選手権のライダーの意気込みも今までのレースとは違うでしょう。「CBR1000RR(SC77)の8耐勝利は厳しいと思う」と題名にしている理由は

・マシントラブルが多いこと

・フルモデルチェンジして、ストレートは速くなったが、1周のタイムにイマイチ結びついてない所

・今シーズンの勝利の実績が少ないことです。

ここで、世界耐久レースを含む様々なレースでのCBR1000RR(SC77)のリザルトを振り返ってみましょう。

まずは、世界耐久選手権から

FIM世界耐久選手権 第1戦
HONDA最上位:F.C.C. TSR Honda 5位
 Honda Endurance Racingは、ギアボックス故障リタイヤ
1位:Suzuki Endurance Racing Team
2位:SRC Kawasaki
3位:TRICK STAR Racing

FIM世界耐久選手権 第2戦
HONDA最上位:F.C.C. TSR Honda 5位
1位:GMT94 YAMAHA
2位:YART - YAMAHA
3位:TEAM SRC KAWASAKI

FIM世界耐久選手権 第3戦
HONDA最上位:F.C.C. TSR Honda 5位 
備考序盤でスローパンクチャーによりピットイン バイクの設計による問題では無いので良しとしましょう。

1位:GMT94 Yamaha
2位:YART Yamaha
3位:Maco Racing Team


FIM世界耐久選手権 第4戦
HONDA最上位:Honda Endurance Racing 3位
備考:TSRはエンジンから異音が認められたことから、ライダー交代の時にガソリンタンクを交換する作業を行うが、原因はガソリンタンクではなかった為、再度ピットインし、クルー総出で車両を解体。
原因は、点火系コードの断線。
このレースでF.C.C. TSR Hondaの鈴鹿8耐での逆転チャンプの可能性は無くなりました。

1位:GMT94 Yamaha
2位:Suzuki Endurance Racing Team
3位:Honda Endurance Racing


そして、WSBKです。

WSBK 第1戦 レース1
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデン 11位

1位:J.レイ カワサキ
2位:C.デイビス ドゥカティ
3位:T.サイクス カワサキ

WSBK 第1戦 レース2
HONDA最上位:ステファン・ブラドル 15位

1位:J.レイ カワサキ
2位:C.デイビス ドゥカティ
3位:M.メランドリ ドゥカティ
備考:ニッキー・ヘイデン転倒リタイヤ

WSBK 第2戦 レース1
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデン 9位

1位: J.レイ カワサキ
2位: C.デイビス ドゥカティ
3位: T.サイクス カワサキ

WSBK 第2戦 レース2
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデン 7位

1位: J.レイ   カワサキ
2位: T.サイクス カワサキ
3位: M.メランドリ ドゥカティ
備考:ステファン・ブラドル転倒リタイヤ

WSBK 第3戦 レース1
HONDA最上位:ステファン・ブラドル 9位

1位: J.レイ カワサキ
2位: M.メランドリ ドゥカティ
3位: T.サイクス カワサキ

WSBK 第3戦 レース2
HONDA最上位: ステファン・ブラドル 12位

1位:C.デイビス ドゥカティ
2位:J.レイ カワサキ
3位:M.メランドリ ドゥカティ
備考:ニッキー・ヘイデンはクラッチの故障でリタイヤ

WSBK 第4戦 レース1
HONDA最上位:ステファン・ブラドル 6位

1位:J.レイ カワサキ
2位:T.サイクス カワサキ
3位:M.メランドリ ドゥカティ


WSBK 第4戦 レース2
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデン 9位

1位:J.レイ カワサキ
2位:T.サイクス カワサキ
3位:C.デイビス ドゥカティ


WSBK 第5戦 レース1
HONDA最上位:ステファン・ブラドル 10位

1位:C.デイビス ドゥカティ
2位:J.レイ カワサキ
3位:M.メランドリ ドゥカティ
備考:ニッキー・ヘイデンは電気系に問題が出てメーター類が動かなくなりリタイヤ


WSBK 第5戦 レース2
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデン 12位

1位:C.デイビス ドゥカティ
2位:J.レイ カワサキ
3位:T.サイクス カワサキ


WSBK 第6戦 レース1
HONDA最上位:ニッキー・ヘイデンが不慮の事故により第6戦よりステファン・ブラドルのみの参戦
ブラドルはレース1をリタイヤ

1位:T.サイクス カワサキ
2位:L.ハスラム カワサキ
3位:A.ローズ ヤマハ


WSBK 第6戦 レース2
ステファン・ブラドル 11位

1位:J.レイ カワサキ
2位:T.サイクス カワサキ
3位:C.デイビス ドゥカティ


WSBK 第7戦 レース1
ステファン・ブラドル リタイヤ

1位:T.サイクス カワサキ
2位:A.ローズ ヤマハ
3位:J.レイ カワサキ
備考:バイク故障によるリタイヤ(詳細は不明)


WSBK 第7戦 レース2
ステファン・ブラドル 10位

1位:M.メランドリ ドゥカティ
2位:J.レイ カワサキ
3位:T.サイクス カワサキ




イギリスの国内選手権 BSBのリザルトは以下の通りです。



BSB 第1戦 レース1
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 10位

1位:レオン・ハスラム  カワサキ
2位:ルーク・モーシー  カワサキ
3位:クリスチャン・イドン  BMW

BSB 第1戦 レース2
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 10位

1位:レオン・ハスラム  カワサキ
2位:ジョシュ・ブルックス  ヤマハ
3位:グレン・アーウィン  ドカティ


BSB 第2戦 レース1
HONDA最上位:ダン・リンフット 5位

1位:ルーク・モーシー  カワサキ
2位:レオン・ハスラム  カワサキ
3位:クリスチャン・イドン  BMW

BSB 第2戦 レース2
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 5位

1位:ルーク・モーシー  カワサキ
2位:クリスチャン・イドン  BMW
3位:レオン・ハスラム  カワサキ



BSB 第3戦 レース1
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 4位

1位:レオン・ハスラム  カワサキ
2位:シェーン・バーン  ドカティ
3位:ルーク・モーシー  カワサキ

BSB 第3戦 レース2
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 3位

1位:シェーン・バーン  ドカティ
2位:グレン・アーウィン  ドカティ
3位:ジェイソン・オハローラン ホンダ


BSB 第4戦 レース1
HONDA最上位:ジェイソン・オハローラン 4位

1位:ジェイク・ディクソン  カワサキ
2位:ルーク・モーシー  カワサキ
3位:シェーン・バーン  ドカティ

BSB 第4戦 レース2
HONDA最上位:ダン・リンフット 6位

1位:ジェイク・ディクソン  カワサキ
2位:ジェームス・エリソン  ヤマハ
3位:シェーン・バーン  ドカティ

となっております。

アメリカのMoto AmericaはGenuine Broaster Chicken HondaからJake Gagne  選手ただ一人がCBR1000RR(SC77)で参戦しています。

これまでのリザルトは以下の通りです。

第1戦 レース1 5位 レース2 リタイヤ
第2戦 レース1 10位 レース2 7位
第3戦 レース1 リタイヤ レース2 7位
第4戦 レース1 8位 レース2 8位
第5戦 レース1 リタイヤ レース2 出走せず



公道レースのマン島TTでは

RL360 Quantum Superstock TT 
HONDA最上位:11位 
Daniel Hegarty   Honda / Top Gun Racing / Uggly & Co

RST Superbike TT
HONDA最上位:13位 
Bruce Anstey    Honda / padgettsmotorcycles.com

Pokerstars Senior TT
HONDA最上位:8位 
Conor Cummins Honda / padgettsmotorcycles.com
となっておりますが、ガイ・マーティンがCBR1000RRで転倒しています。
またマン島TTレースの前に行われた公道レースのノースウエスト200では、CBR1000RRを駆る ジョン・マクギネスが予選で転倒し足を骨折した為、マン島TTを欠場しています。


そして、全日本ロードレースですが

第2戦(JSB1000は第2戦が開幕戦)
1位:高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
2位:津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL
3位:藤田 拓哉 YAMALUBE RACING TEAM

第3戦
1位:高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
2位:野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
3位:渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN


第4戦
1位:野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
3位:津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL


第5戦
1位:中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL
3位:渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN

となっております。
マシンの改造範囲やレギュレーションは違えど、世界中でCBR1000RR(SC77)が苦戦やシントラブルが多い中、高橋 巧選手とHARC-PROは凄いですね!!
しかも2勝!!
世界の主要レースでSC77で2勝してるのは高橋 巧 選手くらいではないでしょうか?

さて、世界耐久選手権、WSBK、BSB、Moto America、マン島TT、ノースウエスト200、JSB1000とリザルトを振り返ってみました。

新型車の宿命か、熟成が足りてない為セットアップのデータも不足していますし、新しいバイクなのでマシントラブルが多いのもリザルトを見て解るかと思います。
実際、2勝している高橋 巧選手のマシンにもオートポリスでトラブルが出ていましたし、全日本でも開幕から各チームのCBR1000RRにトラブルが出ているようです。
トラブルの多いマシンが耐久レースを完走して、勝利するのはとても難しいと思います。

以上の理由から私は、今年の鈴鹿8耐はHONDAの勝利は無いと思います!

では、どのメーカーが勝利を手にするのか!?
個人的な意見として、SUZUKIも新型GSX-R1000Rを投入しておりますが、熟成という観点からするとまだまだ不足している気がします
GSX-R1000Rが速いのは、Moto Americaだけですし・・・

世界中のレースを見る限り、バイクの完成度が一番高いのはZX-10RRだと思います。
「速いし、壊れない」しかも結果も残している。
(ホント最近のkawasakiはカワサキのバイクじゃないみたい・・・・)

YAMAHAも世界耐久やJSB1000では速いのですが、WSBKで苦戦しているのがどうも引っかかるので、バイクの完成度だけで考えればZX-10RRが最も優れていると思います。

ライダーや実績、チーム力を考えるとYAMAHAの3連覇が考えやすいのですが、中須賀 選手が今年は運が無い感じがするので、ひょっとしたら、Kawasakiの8耐2勝目となる気がします。
話がkawasakiの話になりましたが、
SC77は今後、JSB1000以外のレースでも勝てるようになるのでしょうか?
早い段階で吉報が届くことを願います。


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