レース動画あり。全日本ロードレース第4戦 中須賀選手はお祓いに行くべき!

6月11日 茂木サーキット で、全日本ロードレース選手権 第4戦決勝が行われました。

レースは、ポールポジションの中須賀克行がホールショットを奪い、2列目から好スタートを見せた清成 選手、高橋巧 選手、野左根 選手、津田 選手、渡辺一馬 選手、高橋 選手、山口 選手、藤田 選手、松﨑 選手、濱原 選手、浦本 選手、酒井大作 選手、加賀山 選手の順で続いて行きました。


オープニングラップから積極的に中須賀選手は、2番手以下を引き離しにかかり、清成選手が2番手につけ、野左根選手が3番手に浮上。津田 選手、高橋巧 選手、高橋裕紀 選手、渡辺 選手、山口 選手、松﨑 選手、藤田 選手、濱原 選手の順で2周目に入って行きます。清成 選手が健闘していたが、4周目に野左根 選手に抜かれ、6周目には、高橋巧 選手に抜かれ順位を下げてしまいます。



 トップを走る中須賀 選手は、1分49秒台中盤のタイムで周回を続け、これをチームメイトの野左根 選手が僅かに上回るペースで追従します。
野左根 選手は、9周目に、このレースのファステストラップとなる1分49秒108をマークし、中須賀 選手との差を詰めて行きますが、これを見た中須賀 選手は、1分49秒台前半にペースアップ。
11周目に自己ベストとなる1分49秒118をマークし、同じバイクで王者が負けるわけにはいかないと格の違いを見せつけます。

高橋巧 選手も1分49秒台で周回しますが、ヤマハの2台とは、差が開く一方でした。
清成 選手の後方では、津田 選手と高橋裕紀 選手がバトルを展開。
さらに後方では、渡辺 選手、山口 選手、藤田 選手、やや感覚を空けてルーキーの濱原 選手と松﨑 選手が続いていました。
津田 選手は、高橋裕紀 選手を引き離し、清成 選手の背後に迫ると11周目に前に出て4番手に浮上します。
その後、上位陣は膠着状態となり、事件の起きた最終ラップに突入します。
最速ながら、開幕ではペースカーが入ってる間にタイヤを温めていて転倒したり、雨のSUGOでも転倒リタイヤ・・・
誰もが中須賀の今シーズン初優勝を確信していました。




 ファーストアンダーブリッジから130R、S字コーナーをクリアし、中須賀の目の前にバックマーカーが現れます。
V字コーナーに入り、バックマーカーがイン側を開けたことから、インに入ってかわそうとした中須賀 選手でしたが、バックマーカーが急にインに入ってきたため接触し転倒してしまいます。

そして、会場にはピエール北川さんの「あー中須賀転倒だぁ~!!」との声が響き渡ります。
このアクシデントでトップに立った野左根 選手は、JSB1000クラス初優勝を達成しました。
2位に高橋巧 選手、3位に津田 選手と続いてゴール。4番手を走っていた清成 選手でしたが、最終ラップにガス欠になってしまいスローダウン・・・・

中須賀 選手は再スタートし、9位でチェッカーフラッグを受けました。




以下、トップ3のコメントです。

優勝ゼッケン5番 野左根 航汰 選手 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 
「同じチームの中須賀選手が転倒しての優勝ですし、タナボタなので複雑な気持ちですが、初優勝は素直にうれしいです。まだ実感は湧いていませんが…。中須賀選手の転倒を見たときは、動揺しました。レース序盤は、離されながらも食らいついて行きましたが、中須賀選手は、そんなに簡単に倒せない相手だということをあらためて思い知りました。ただ、昨年よりは、着実に近づけているので、次こそは、中須賀選手と正々堂々と戦って優勝したいです。次戦は、世界耐久に参戦するので代役で走ってくれるマイケル選手に頑張って欲しいです。ボクはスロバキアで世界耐久初優勝できるように頑張ります 」

2位ゼッケン634番 高橋 巧 選手 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
「中須賀選手の転倒は見えていませんでしたが、黄旗が出ていて、コース上にマシンが残っていたので"誰だろう?"と思ったら中須賀選手は歩いていたのでビックリしました。レース中は、追い付こうと全力で自分ができることを精一杯していました。事前テスト、レースウイークとペース的に遅かったので、決勝のウォームアップでセットを変えたのですが、そこで詰め切れなかったのが敗因。ただ、レース中にも、いろいろ考えながら、走り方を変えて走っていたので今後に生かせると思います。次戦のオートポリスは新型でも、17インチでも初めてなので事前テストでしっかり走って勝負できるマシンに仕上げたいと思っています」

3位ゼッケン12番 津田 拓也 選手 ヨシムラスズキMOTUL
「想定外の表彰台でした。優勝した野左根選手より不思議な気分です。事前テストでは、自分にマッチした時間帯というかコンディションがありました。それを外れると、ペースが上げられない問題があり、それを何とかしたいと挑んで来ました。レースウイークは、事前テストより気温が高かったので、そこに合わせ切れなかったのが敗因。次戦のオートポリスは、路面が張り替えられたようですし、バイクも一から見直すつもりで、しっかり仕上げていきたいです」

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