さて、2018年でドカティのスーパーバイクが4気筒になるのでは?という噂が2015年頃から言われています。先月始めに「Quattro Formaggi」という名前で様々な国々で商標登録がされたので、いよいよ現実味が増してきました。例年通りなら、そろそろスパイショットが出る時期なので、開発中の画像が流出する前に個人的に次期モデルQuattro Formaggiがどのようなバイクになるかエンジン形式、車体構成、装備等を勝手に予想していきたいと思います。
11月6日追記:Ducati Panigale V4 が正式発表されました!
詳しくは こちらの記事をご覧ください!
現在発売されている1299パニガーレの前進モデル1199が発売されたのが2012年だったと思います。
2011年の今頃もモデルチェンジが噂されていたのを思い出して、2011年の私がやっていたSNSの自分の投稿を見てみると下記の画像が2011年8月に流出していたようです。
当時の私の投稿によると、耐久性を含む最終段階のテストをサーキットでやっている時の流出写真だそうです。
そして、下の写真が世界に出てきたのが翌月9月です。
ジジ・ダッリーニャがアプリリアからドカティに移籍したのが2013年のバンレンシアテストで、その時に「必要であればドカティのバイクを1から作り直す!」と公言しています。
恐らくこの時はMotogp車両の事を述べたのでしょうが、その後ジジさんは「まずはMotogp車両からテコ入れをして、その後SBKに取り掛かる」と発言したのが私の記憶にあります。
私のジジ・ダッリーニャへの印象としては、分析力が高く天才肌で思い切りが良く、決断力もある正に理想の上司です。
恐らくジジは勝つためには手段を選ばず、何でもしてくる気がします。
実際、現在のWSBKのレギュレーションでは、2気筒バイクでは不利な条件になっており、2気筒にこだわってルールを変えた前科があるDucatiとしては、またルールを変えるわけにもいきません。
また、近年市販車とレースバイクの差が昔と比べて大分無くなってきました。
2017年からはレギュレーターも市販車の物をそのまま使わないといけなくなり、現在のWSBK車両の軽量化も難しくなってきています。
逆転の発想で、「軽量化できないなら軽量化したフルチューンに近い状態で販売してホモロゲーションを取ればいい」という事で、チタン等の高級材料を使ってスーパーレッジェーラという物凄く軽くてハイパワーの車両を台数限定で販売したわけです。
話をドカティの次期スーパーバイク戻しますが、恐らく開発は2014年辺りから始まっており、Quattro Formaggiは既に完成している事でしょう。
さて、長い前置きはこの辺にして本題に入って行こうと思います。
4月に流出したラフスケッチ(記事の画像1番上)を見ながら話を進めて行こうと思います。
まずはエンジンですが、ラフスケッチはあくまでもラフスケッチ
このスケッチだとどう見てもエンジンの挟角が60度くらいですが、200%エンジンの挟角はDucati伝統の90度で出してくるでしょう。
また、クワトロという名前が付いているように4気筒なので、エンジン形式としてはデスモドロミック採用のL型4気筒エンジンになるでしょう。
エンジンの圧縮比ですが1299パニガーレRで13.2:1 スーパーレッジェーラで13.0:1です。
既に市販されているアプリリア RSV4RFで13.5:1なので私の予想する圧縮比は13~13.5だと予想します。
ボア×ストロークですが、現行のFIMのレギュレーションは、81mmとされていますので、81mmだと思います。
81mmのボアであれば、ストロークを48.5mmすると1000ccになるので、ボア×ストロークは81mm×48.5mmと予想します。
ここからが個人的に一番触れたかった話なのですが、車体構成です。
昨年秋にDucatiはSupersportを発表しました。
恐らく、Supersportで伝統のトレリスフレームと片持ちアームを残し、Ducatiの伝統はSupersportに任せ、次期SuperBikeは思い切った車体構成をしてくるんだろうと予想しています。
ジジ・ダッリーニャは本当に勝つためには思い切ったことをする人間なので、「Ducatiの伝統を躊躇なく切り捨てるんじゃないだろうか?」と私は以前から思っています。
ジジ・ダッリーニャがDucatiに移籍する前、スーパーバイク1198を最後に伝統のトレリスフレームを辞め、パニガーレでアルミのモノコックになったのは新しい記憶です。(スーパーレッジェーラはカーボンモノコックですが・・・)
その時、世界中の人がWSBKで勝てないニューマシンのパニガーレを見てやっぱりモノコックがダメなんじゃ・・・って思った経緯があります。(この辺の詳しい内容は過去記事 WSBKでのDUCATIパニガーレの変貌 を読んでみてください)
ですから、個人的に「次期モデルでモノコックフレームは辞めるんじゃないか?」と思っていました。
しかし、昨年末頃からそれなりにWSBKのDucatiは速さを見せつけるようになりました。
モノコックでも速く走れる何かを掴んだのでしょうか?
kawasakiが一時期モノコックフレームを採用していましたが現在モノコックフレームを採用しているのはDucatiのみという事に加え、WSBKでもそれなりに上位に食い込める様になったので、伝統のトレリスフレームを捨てた変わりに新たな伝統としてモノコックフレームの採用を継続していくんではないだろうか?
と最近は思っています。
次に、スイングアームですが、記事最初の画像の ラフスケッチにはスイングアームの部分を省略して書かれています。
「Ducatiの伝統はSupersportに任せ、次期SuperBikeは思い切った車体構成をしてくるのではないか?」と書いた様に片持ちアームは次期モデルから採用しなくなると予想します。
理由は、剛性と軽量化を両立させるならば片持ちアームは非効率的だからです。
片側にしかアームが無いので見た目は軽そうに見えますが、構造上どうしても捻じれ(こじる)応力が発生するため、左右旋回差が出ない程の剛性を持たせるためには、両持ちに比べて倍近くの重量・肉厚が必要になります。
Ducatiの片持ちに限らず、ホンダのプロアームも単体で結構重たいです。
片持ちのメリットとされていた耐久レース等でのタイヤ交換も、耐久レース専用の両持ちスイングアームが昔と比べ発達し、両持ちでも短い時間でタイヤ交換が可能になって来たので片持ちのメリットが見当たりません。
コンパクトなエンジン、コーナーリング性能を上げるための長いスイングアーム、効率的な重量配分とマスの集中を考えると片持ちは時代遅れです。
そんな事はDucatiも十分解ってました。
だから15年ほど前に出された999は両持ちスイングアームを採用しました。
実際999はWSBKでも速く、3度の総合優勝に輝いています。
けど、ドカティスト達には不評だった!999で形もガラリと変わって「こんなのドカティじゃねぇ!」とまで言われました。
まぁその辺は、リンクフリーの有名ブログ バイクの系譜 さんの999の記事を読んでみてください。
話がそれましたが、要するに片持ちアームにメリットが無い事に加え、伝統を守らせるためにSupersportをリリース、ジジ・ダッリーニャという天才メカニックのブランド力を利用し、古く非効率的な伝統を捨て去るなら今しかありません。
よって、次期モデルからは両持ちスイングアームになると思います。
後はスーパーレッジェーラに付いているような電子制御が付くような感じだと思います。
結構書きましたが単純に私の予想をまとめると
エンジン:デスモドロミック採用のL型4気筒エンジン
圧縮比は13~13.5位
ボア×ストローク 81mm×48.5mm
車体:モノコックフレームに両持ちスイングアームの採用
その他の装備:スーパーレッジェーラに付いているようなものが一通り採用
という感じで予想します。
発表されて大外れでしたら紳士に心で笑って下さい。
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